1月26日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル下落、一時108円28銭-日銀総裁の発言で円買い

  26日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ブルームバーグのドル指数は週間ベースで7週続落と、2010年以降で最長の連続安となった。ドルは対円でも下落。日本銀行の黒田東彦総裁の物価動向を巡る発言に反応した。

  黒田総裁は、スイス・ダボスでの世界経済フォーラム(WEF)のパネル討論会で「賃金が上昇しつつある兆候が幾つか見られ、物価については一部で既に上昇し始めている」と英語で発言。「2%のインフレ目標ないし物価安定目標の達成を非常に難しく、時間のかかるものにした要因は数多くあるが、ようやく目標に近い状況にあると思う」と述べた。これを受けて市場では円買い・ドル売りが進み、ドルは一時1ドル=108円28銭まで下げた。

  その後、米東部時間午後に日銀報道官が、黒田総裁の発言について、インフレ見通しを修正したわけではないと説明したことを受け、ドルは下げ渋った。

  ニューヨーク時間午後4時33分現在、ドルは対円で前日比0.7%安の1ドル=108円66銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%安。ドルは対ユーロで0.2%下げて1ユーロ=1.2426ドル。

  一方、トランプ大統領はこの日のダボスでの演説でドルには言及しなかった。大統領は前日、最終的には強いドルを望んでいると述べ、ドルは一時反発する場面があった。

  朝方発表された昨年10-12月(第4四半期)の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率2.6%増と、伸びはブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(3%増)を下回った。経済の最大部分を占める個人消費は3.8%増と、過去1年余りで最大の伸び。市場予想は3.7%増だった。

  来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合が開かれるほか、雇用統計の発表もある。

欧州時間の取引

  ドルは欧州時間も軟調な展開。トランプ大統領による強いドル支持発言でも押し上げ効果は限定的だった。米国の貿易政策を巡る懸念がドルの重しとなった。
原題:Dollar Near Lowest Since 2014 as Kuroda Remarks Spur Yen Advance(抜粋)
Bank of Japan’s Kuroda Says Inflation Finally Close to Target

◎米国株・国債・商品:株が上昇、好決算銘柄が主導-国債は下げ

  26日の米株式相場は上昇し、主要3株価指数が過去最高値を更新した。米インテルの決算を受けて半導体株に買いが入ったほか、バイオテク銘柄も決算を手掛かりに大幅上昇した。米国債相場は下落。10年債利回りはここ3年余りで最高の水準に近づいた。

  • 米国株は上昇、主要3株価指数が最高値更新-半導体、製薬が高い
  • 米国債は大幅下落、10年債利回りは一時2.67%台に
  • NY原油は反発、ドル安が需要後押し
  • NY金スポットは上昇、プラチナは週間で7週連続高

  S&P500種株価指数は今週2%余り上昇し、4週連続のプラス。米アッヴィの2018年利益予想引き上げを手掛かりとした製薬株の上昇が寄与した。

  S&P500種株価指数は前日比1.2%上げて2872.87、ダウ工業株30種平均は223.92ドル(0.9%)高の26616.71ドル。ナスダック総合指数は1.3%高の7505.77。ニューヨーク時間午後4時50分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.66%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反発。2014年12月以来の高値となった。週間ベースでは今月に入って3度目の上昇。ドルの価値低下に伴い、ドル建て商品の需要が強まった。原油在庫が既に縮小しつつあることも追い風。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比63セント(1%)高の1バレル=66.14ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント3月限は10セント上げて70.52ドル。

  ニューヨーク金相場は上昇。工業用需要の増加を背景に、プラチナは週間で7週連続上昇と、過去4年余りで最長の連続高となった。ニューヨーク時間午後1時40分現在、プラチナスポット相場は前日比0.1%高の1オンス=1014.79ドル。金スポットは0.3%上げて1352.59ドル。

  アリアンツ・グローバル・インベスターズの米国投資担当ストラテジスト、モナ・マハジャン氏は電話取材に対し、「株式は現在、珍しい状況にある。力強い3要素があるようだ。経済に強さがあり、決算の強さもある。そして利回りは、一時よりは上昇したが、弱気相場入りした場合のような3%超の水準にはない」と指摘した。

  S&P500種の業種別11指数は全て上昇し、ヘルスケアが値上がり率1位となった。
朝方発表された2017年10-12月(第4四半期)の米実質国内総生産(GDP)速報値は貿易赤字の拡大が響き、市場予想を下回る前期比年率2.6%の伸びにとどまった。これを受けて米国債はいったん下げ幅を縮小したが、月末特有の資金フローを受けて中期ゾーンを中心に下げ幅を再度拡大。10年債利回りは一時、2.67%まで上昇した。
原題:Stocks Rise on Earnings as Dollar, Treasuries Fall: Markets Wrap(抜粋)
USTs Bear Flatten; Scurry for Downside Protection at 2.67% 10Y(抜粋)
Treasuries Drift Lower, Flatter, Despite Steepener Interest(抜粋)
Oil Advances as Cheap Dollar Stokes Demand for Tightening Supply(抜粋)
Platinum Set for 7th Week of Gains as Industrial Demand Rebounds(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が反発、ヘルスケア高い-LVMHは5%高

  26日の欧州株式相場は、指標のストックス600指数が反発。石油・ ガス銘柄が下落したが、ヘルスケアが上昇した。

  ストックス600は前日比0.5%高の400.57で終了。業種別のヘルスケ アは0.9%高、石油・ガスは0.3%安。

  仏CAC40は0.9%高、英FTSE100は0.7%高、独DAXは0.3% 高。

  個別では、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが4.9%、クリス チャン・ディオールが4.7%それぞれ値上がり。
原題:Europe Stocks Rise as Health-Care Gain Outweighs Energy Decline(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債、5年債と30年債のスプレッド縮小続く

  26日の欧州債市場では、ドイツ10年債が朝方の上昇から下げに転じ た。株高を受け、米国債が寄り付きから下落したことに追随した。前日 のドラギECB総裁の会見以来、ドイツ5年債と30年債のスプレッドが 縮小するトレンドは続き、中核国債・周辺国債問わず同様の動きとなっ た。

  フランスとスペインが国債入札を来週実施すると発表したが、供給 予定額は周辺国債の償還額を下回る。

  フランスは2月1日に2028年、34年、66年償還予定の国債を最大で 総額90億ユーロ発行する見通し。スペインも同日、4種類の国債を発行 する予定。

  ドイツ5年債と30年債のスプレッドは最大8ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)縮小し、一時130bpと2016年11月以降で最小と なった。
原題:Bunds Slip After USTs, 5s30s Flatten: End of Day Curves, Spreads(抜粋)



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