牛肉輸入、セーフガード発動でも17年ぶり高水準に増加か-需要拡大で

  • 米国産牛肉輸入の伸び昨年1-11月は26.6%、豪州産は5.5%
  • 関税引き上げでも円高傾向で米国産牛肉に割安感-業界団体

政府は14年ぶりに牛肉に緊急輸入制限(セーフガード)を発動し、昨年8月1日から関税率を38.5%から50%に引き上げたにもかかわらず、外国産牛肉の需要は引き続き伸びている。

  日本食肉輸出入協会の大橋史郎・専務理事は25日のインタビューで、牛肉輸入は今年、2001年以来の高水準に達する可能性が高いとの見方を示した。昨年は10%以上増加した。国産の食肉や魚介類の割安な代替として外国産牛肉の需要が高まっていると指摘する。

  農林水産省の最新データによると、昨年4-10月の牛肉需要は6.8%増加し、年間ベースでは少なくとも過去12年で最大の伸びを示す見込み。畜産農家の高齢化や後継者不足で国内の牛肉飼育頭数が減少する中、生産者は需要に追い付くことができていない。

日本の牛肉輸入

2002年と04年は日本と米国での牛海綿状脳症(BSE)発生で減少

出所:農林水産省

注釈:2017年は1-11月の累計

  大橋氏はプレミアム和牛について、海外での需要が拡大しているため、国内の消費者の多くにとって割高になりつつあり、値上がりにつながっていると説明。特に高齢の消費者の間でオーストラリアや米国産の脂肪分の少ない牛肉の人気が高まっているとの見方を示した。

  大橋氏によれば、米国産牛肉が価格競争力を維持しているため、セーフガードが発動されても米国産牛肉の輸入は豪州産よりも速いペースで増えている。農水省によると、昨年1-11月の米国産牛肉輸入の増加率は前年同期比で26.6%、豪州産は5.5%にとどまった。米国産は輸入全体の42%を占める。

  ラーメン店チェーンを運営する幸楽苑ホールディングスは昨年、「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスとのフランチャイズ契約に基づき店舗の一部をステーキ店とすることを決めた。ブロンコビリーは、ステーキ店の拡大で営業利益が今年20%増加すると予想している。

  大橋氏は「関税が引き上げられても為替市場が円高になったので、米国産牛肉は割安感がある」と述べた。
  
原題:Japanese Beef Lovers Seen Boosting Imports to 17-Year High(抜粋)

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