【NY外為】ドル下落、一時108円28銭-日銀総裁の発言で円買い

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  • インフレ率は「ようやく目標に近い状況にある」-黒田総裁
  • 総裁の発言はインフレ見通しを修正したわけではないと、日銀は説明
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

26日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ブルームバーグのドル指数は週間ベースで7週続落と、2010年以降で最長の連続安となった。ドルは対円でも下落。日本銀行の黒田東彦総裁の物価動向を巡る発言に反応した。

  黒田総裁は、スイス・ダボスでの世界経済フォーラム(WEF)のパネル討論会で「賃金が上昇しつつある兆候が幾つか見られ、物価については一部で既に上昇し始めている」と英語で発言。「2%のインフレ目標ないし物価安定目標の達成を非常に難しく、時間のかかるものにした要因は数多くあるが、ようやく目標に近い状況にあると思う」と述べた。これを受けて市場では円買い・ドル売りが進み、ドルは一時1ドル=108円28銭まで下げた。

  その後、米東部時間午後に日銀報道官が、黒田総裁の発言について、インフレ見通しを修正したわけではないと説明したことを受け、ドルは下げ渋った。

  ニューヨーク時間午後4時33分現在、ドルは対円で前日比0.7%安の1ドル=108円66銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%安。ドルは対ユーロで0.2%下げて1ユーロ=1.2426ドル。

  一方、トランプ大統領はこの日のダボスでの演説でドルには言及しなかった。大統領は前日、最終的には強いドルを望んでいると述べ、ドルは一時反発する場面があった。

  朝方発表された昨年10-12月(第4四半期)の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率2.6%増と、伸びはブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(3%増)を下回った。経済の最大部分を占める個人消費は3.8%増と、過去1年余りで最大の伸び。市場予想は3.7%増だった。

  来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合が開かれるほか、雇用統計の発表もある。

欧州時間の取引

  ドルは欧州時間も軟調な展開。トランプ大統領による強いドル支持発言でも押し上げ効果は限定的だった。米国の貿易政策を巡る懸念がドルの重しとなった。

原題:Dollar Near Lowest Since 2014 as Kuroda Remarks Spur Yen Advance(抜粋)
Bank of Japan’s Kuroda Says Inflation Finally Close to Target

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