日本株3日続落、市況安の原油や金融セクター安い-根強い為替警戒も

更新日時
  • 企業想定レート110円18銭より円高水準、米通商に保護主義リスク
  • 国内決算反応に不透明感、サービスや医薬品など内需堅調は下支え

26日の東京株式相場は3日続落。海外原油市況の下落や今後のマージン縮小への懸念で石油、鉱業株が安く、米国長期金利の低下を材料に保険や銀行など金融株も下げた。前日に比べると為替市場での円高の勢いは一服したが、米通商政策の保護主義リスクも意識され、円高への警戒は続いた。

  TOPIXの終値は前日比5.17ポイント(0.3%)安の1879.39、日経平均株価は37円61銭(0.2%)安の2万3631円88銭。

  岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「企業の想定為替レートに比べ若干円高水準で、市場には円高イコール日本の輸出企業にマイナスというイメージがある。為替相場に振らされてしまうマーケット」と指摘。来週30日にトランプ米大統領の一般教書演説を控える中、米国の保護主義政策や日欧の金融正常化模索の流れを受け、ドル安・円高・ユーロ高の傾向が当面続くとの見方を示した。

東証ロゴ

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  トランプ大統領は25日、スイス・ダボスで開かれている世界経済フォーラムで米経済専門局のCNBCに対し、「ドルはますます強くなるだろう。最終的に私は強いドルを望んでいる」と発言。ムニューシン米財務長官のドル安容認発言を修正した格好で、海外為替市場で一時1ドル=108円50銭までドル安・円高が進んだドル・円は26日の東京では一時109円70銭台と円高の勢いが弱まった。ただ、その後は109円台前半と円が再度強含んだ。日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、2017年12月調査)における今年度の想定レートは110円18銭。

  円高一服を材料に週末の日本株は反発して始まり、日経平均は一時128円高まで上昇したものの失速、午後の取引ではTOPIXとともにマイナス圏に沈んだ。大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、国内企業の決算発表が始まった中、「現行の為替水準では通期見通しを据え置く企業が多いかもしれない。株価は期待先行で上昇した分、反動安になる可能性がある」とみる。岡三証券の集計では、昨年10ー12月期決算の営業利益が市場予想を3%以上上回るポジティブ・サプライズ比率は、42%と半数割れとなっている。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、鉱業、保険、パルプ・紙、銀行、証券・商品先物取引、陸運、ガラス・土石製品、卸売など22業種が下落。石油や鉱業は前日のニューヨーク原油先物が0.2%安の1バレル=65.51ドルと反落し、アジア時間26日の時間外でも下落した影響を受けた。保険や銀行は、前日の米10年債利回りが2.62%と3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下したことがマイナス要因。上昇は繊維や精密機器、医薬品、サービス、小売など11業種。

  売買代金上位では、インド子会社から支払われるロイヤルティー率の下方改定が嫌気されたスズキ、野村証券が2月の国内精製マージンのやや低下を予想したJXTGホールディングス、今期業績計画が市場予想を下回ったMonotaROが安い。通期業績計画を下方修正した富士通ゼネラルは急落。一方、米ウォルマート・ストアーズとネットスーパー事業で提携する楽天が急伸。仮想通貨取引など金融サービス事業に参入するインターネットイニシアティブ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が強気判断に上げた千代田化工建設は大幅高となった。

  • 東証1部の売買高は15億3427万株、売買代金は2兆9076億円
  • 値上がり銘柄数は1079、値下がりは876
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE