米国市場にただよう不穏な空気、案内役は2つの経済センチメント指標

  • 米国に対する強気のトレーディングは行き過ぎた楽観に脅かされる
  • じきに株式ボラティリティー上昇、米国債利回り急低下を指標は示唆

米経済に対する心理状態を表す2つの指標を見る限り、楽観はピークに達している。経験則からすると、じきに株式のボラティリティーが高まり、米国債利回りは急低下するだろう。

  経済指標と事前予想との隔たりを指数化したシティグループの米経済サプライズ指数は昨年12月に5年ぶり高水準に達した後、下げに転じた。先行きの米金融政策に対する国民の不安度合いを示す連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策不確実性(MPU)指数は、昨年11月に付けた3年ぶり低水準を底に反転している。

  カナコード・ジェニュイティの株式ストラテジスト、トニー・ドワイヤー氏は、米経済は力強さを保っているものの、際限のない熱狂は行き過ぎていると指摘。現実が追いつき、広く行き渡った投資家の楽観や、金融市場のほぼ隅々まで染みこんだ強力な強気トレンドに歯止めがかかると同氏はみる。

  今週の投資家向けリポートで同氏は「弱い内容のデータが出てくるということではなく、今後出てくるであろう数字に対して期待があまりにも強いということをわれわれは忠告している」と記した。    

  米経済サプライズ指数は昨年12月に75を超えてピークを付けたが、2003年以降で75を上回ったのは今回を含め5回しかない。カナコードが集計したデータによると、過去のそれぞれのピークに米10年債利回りを当てはめて見た場合、その後7カ月間で利回りは平均1.11ポイント低下した。

  MPU指数は盤石な緩和政策を可能にする低いインフレ指標の恩恵を受けている。実際、国民が金融政策に対してこれほど信頼を寄せている状況はこれまで4回しかなかった。もっとも、同指数が過去に同じような低い水準を付けた後には、「ボラティリティー上昇と利回り低下の局面」が到来したとドワイヤー氏は指摘。米国の減税効果に加え、他の中央銀行の政策がタカ派寄りになりつつあることを織り込むと不確実性が高まる公算が大きく、米国株のボラティリティーを刺激すると語った。
       

ブリッジウォーター・アソシエーツ創業者のレイ・ダリオ氏

(出所:Bloomberg)

原題:Markets Are About to Get Ugly According to These U.S. Eco Charts(抜粋)

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