12月消費者物価0.9%上昇、12カ月連続

更新日時
  • 生鮮食品とエネルギーを除くと0.3%上昇-前月と同じ
  • 今後も物価は上がらない、最高でも1%程度-大和証券の永井氏

総務省が26日発表した昨年12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は12カ月連続で上昇した。エネルギー価格の上昇が全体を押し上げた。市場予想と同じだった。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比0.9%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.9%上昇)ー前月は0.9%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.3%上昇(予想は0.4%上昇)ー前月は0.3%上昇


背景

  消費者物価指数が12カ月連続のプラスになったのは、前月に続きガソリンを含む石油製品の押し上げ効果が大きい。生鮮食品を除く食料も上昇している。物価の基調を示す生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは低迷が続いている。

  政府と日本銀行は2%の物価上昇率を目指しており、物価の伸びは金融政策を左右することになる。日銀が23日公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、これまで「弱含みの局面が続いている」としていた予想物価上昇率の判断を「横ばい圏内で推移している」に引き上げたことで、為替は一時、円高に振れた。

  日銀は2017-19年度のコアCPI前年比の見通し(政策委員の中央値)は据え置いた。黒田東彦総裁は会見で、2%実現には距離があるとして、金融緩和からの「出口のタイミングやその際の対応を検討する局面には至っていない」と述べた。

エコノミストの見方

  • 野村証券の桑原真樹シニアエコノミストは電話取材で、物価は大きく動いておらず、日銀は当面は現在の金融緩和政策を維持すると分析した。金融政策の正常化が近いとの市場の見方もある中、桑原氏はコアコアCPI上昇が政策修正の条件とみており、日銀は「長期戦を覚悟」していると指摘した。
  • 大和証券の永井靖敏チーフエコノミストは電話取材で、今後も物価が上がらない状況が続き、最高でも「1%につくかつかないくらい」にとどまると述べた。賃金の上昇も限定的で、物価も「このままどんどん上がっていくというシナリオは描いていない」という。

詳細

  • 全国の総合CPIは前年比1%上昇(予想は1.1%上昇)ー前月は0.6%上昇
  • 上昇したのは電気代(6.7%)、都市ガス代(6.6%)、灯油(16.5%)、ガソリン(10.3%)、診療代(3.5%)、下落は携帯電話通信料 (5.2%)
  • 東京都区部(1月中旬速報)コアCPIは0.7%上昇(予想は0.8%上昇)ー前月は0.8%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く東京都区部(同)コアコアCPIは0.4%上昇(予想は0.4%上昇)ー前月は0.4%上昇
  • 2017年の全国コアCPIは0.5%上昇、上昇は2年ぶり
(エコノミストコメントを差し替え、詳細を追加しました.)
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