12月貿易収支は7カ月連続黒字、輸出堅調-市場予想下回る

更新日時
  • 前年同月比43.5%減の3590億円の貿易黒字-前月は1122億円の黒字
  • 数量ベースの輸出に「鈍化の兆しは出ていない」-東海東京の武藤氏

輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は自動車や鉄鋼の輸出が伸び、昨年12月速報で7カ月連続の黒字となった。市場予想は下回った。財務省が24日発表した。

キーポイント
  • 貿易収支は前年同月比43.5%減の3590億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は5350億円の黒字)-前月は1122億円の黒字
  • 輸出は9.3%増の7兆3021億円と13カ月連続の増加-前月は16.2%増
  • 輸出数量指数は4.5%増と11カ月連続の増加
  • 輸入は14.9%増の6兆9431億円と12カ月連続の増加-前月は17.2%増


背景

  世界経済の回復を背景に、輸出は堅調に推移している。日本銀行が23日に発表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)は、現在の輸出は「増加基調にある」と分析。2018年度までの先行きについても「緩やかな増加を続ける」と予想した。海外経済の成長を受けた輸出の増加は19年度に入っても続き、「景気を下支えする」とみている。

  政府の1月の月例経済報告は、景気判断を「緩やかに回復している」へと7カ月ぶりに上方修正した。輸出はアジア向けを中心に「持ち直している」とし、輸入は「持ち直しの動きがみられる」と分析した。

エコノミストの見方

  • 東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは電話取材で、米国を含め「グローバルな景気自体が上向いている」と分析した。数量ベースの輸出にも「今のところ鈍化の兆しは出ていない」とみている。輸入については、原油価格上昇に伴う増加を見込む。
  • みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは発表後のリポートで「好調な中国向けの一般機械や半導体関連の輸出に陰りがみられれば、貿易黒字は一段と縮小するだろう」との見方を示した。

詳細

  • 12月の輸出は08年9月以来の高水準-トヨタの現地工場閉鎖でオーストラリア向け自動車輸出が増加
  • 中国向けの輸出は過去最大の1兆5072億円-携帯電話の部分品や半導体等製造装置が寄与
  • 17年の貿易収支は前年比25.1%減の2兆9910億円、2年連続の黒字
  • 17年の輸出は同11.8%増の78兆2897億円、2年ぶり増ー輸入も3年ぶり増加
  • 17年の中国向け輸出は過去最大、EUからの輸入も過去最大

(更新前の記事は「市場予想を下回る」に訂正済みです)

(エコノミストコメントを差し替え、詳細を追加しました.)
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