日本株はバブル後高値、IMF上方修正と米閉鎖解除-日銀緩和維持も

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  • 終値でTOPIX1900、日経平均2万4000円台に乗せる、26年ぶり
  • 輸出や金融、不動産など幅広い業種上げ、スルガ銀は売られる

23日の東京株式相場は3日続伸し、主要株価指数はバブル経済崩壊後の最高値を更新。国際通貨基金(IMF)が世界の成長率予想を上方修正し、暫定予算の大統領署名で米国政府機関の閉鎖が解除されたことも好感された。日本銀行が金融緩和政策を維持したこともプラス材料。

  電機や機械など輸出株、その他金融や証券など金融株、不動産や情報・通信株など幅広い業種が買われ、東証1部の33業種中、32業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比19.15ポイント(1%)高の1911.07と1991年6月以来、26年7カ月ぶりの高値を更新。日経平均株価は307円82銭(1.3%)高の2万4124円15銭と同年11月以来の高値となった。

  しんきんアセットマネジメントの鈴木和仁シニアストラテジストは、IMFの上方修正は「米国トランプ減税の効果が入ったため。予想外というわけでもないが、あらためて確認されたことで安心感が高まった」と指摘。米暫定予算の成立延期でもたついた前日の反動と考えれば、「倍返しで戻ってきている。投資家心理がだいぶ良くなっている裏返し」とみていた。

雪化粧の株価ボード前

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  IMFは22日に公表した最新の世界経済見通しで、2018年と19年の世界の成長率予想を3.9%と昨年10月時点予測からともに0.2ポイント上方修正した。予想通りの伸びとなれば、金融危機から回復しつつあった2011年以来、7年ぶりの高水準になる。上方修正の半分程度は米国の減税政策に起因しており、ことしの米成長率予想は2.7%と前回から0.4ポイント上方修正された。

  また、米国の上下両院は22日、3日間にわたる政府機関閉鎖を解除する暫定予算案を可決し、同日夜にトランプ大統領が署名した。

  世界経済の先行きに楽観的な見方が広がった上、米政治混乱の解消、前日のS&P500種株価指数が0.8%高の2832.97と連日で史上最高値を更新したことからリスク選好ムードが広がり、きょうの日本株は上昇して開始。日銀による政策、物価見通しの維持を受けた午後の取引で一段高となり、日経平均の上げ幅は300円を超えた。

  日銀は23日の金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みによる金融調節方針の維持を8対1の賛成多数で決定。3カ月に一度の経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、17年度から3年間の物価見通しを0.8%上昇、1.4%上昇、1.8%上昇で据え置いた。大和総研経済調査部の小林俊介エコノミストは、「日銀が金融政策と物価見通しを現状維持としたことで緩和が続くことから、金利の低位安定も続き、株式市場にはポジティブ。近い将来の出口戦略をにおわせるものが出てくるどうかに注目していたが、それがなく、安心感を誘った」と言う。

  東証1部33業種は不動産、その他金融、精密機器、ガラス・土石製品、食料品、証券・商品先物取引、情報・通信など32業種が上昇。下落は石油・石炭製品の1業種。上昇率トップの不動産は、17年の首都圏のマンション平均価格が27年ぶりの高値となり、野村証券では首都圏、大阪とも当面高めの市況が続くとの予想を維持した。

  売買代金上位では、北米で映画「ジュマンジ」が好調のソニーのほか、任天堂や日本電産、三菱地所、資生堂、昭和電工が高い。クレディ・スイス証券が投資判断を「アウトパフォーム」に上げたネクソンは急伸。半面、女性専用シェアハウスを運営する不動産会社を巡る報道を受け、住宅ローンビジネスへの懸念をJPモルガン証券が指摘したスルガ銀行は続落した。

  • 東証1部の売買高は14億1512万株、売買代金は2兆7548億円、代金は前日から16%増えた
  • 値上がり銘柄数は1649、値下がりは346
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