IMF:世界経済は成長加速へ、米減税をけん引役に7年ぶり高水準に

  • 18、19年の世界成長率は3.9%へ、10月時点より0.2ポイント上方修正
  • 18年の米成長率予想は2.7%に-日本は0.5ポイント高い1.2%に修正

国際通貨基金(IMF)は22日公表した最新の世界経済見通し(WEO)で、米国の減税による投資促進を背景に世界経済成長率が7年ぶりの高水準に加速すると予想した。

  IMFは今年と来年の世界成長率予想を3.9%と、昨年10月時点予測よりもいずれも0.2ポイント高い水準とした。予測通りなら世界が金融危機から回復しつつあった2011年以来の高成長となる。

  成長率予想の上方修正の半分程度は、昨年12月に可決され今年実施された米共和党主導の減税策に起因する。法人税率引き下げは世界経済にカンフル剤となり、今年の米成長率を10月時点の予想より0.4ポイント高い2.7%に押し上げる見通し。米国の成長率予想は先進国では最高だった。

  だが、需要の強さによる輸入増加の影響で米国の経常赤字は拡大する見通し。税制改革は当初こそ米成長率を押し上げるものの、個人向け減税の一部失効や財政赤字削減の取り組みを背景に22年以降、成長を押し下げるとIMFは予測した。

  また、金融市場で調整の動きがあれば成長を台無しにしかねないと警告。インフレが高進すれば米金融当局が予想より速いペースで利上げに動き、金融状況が世界で引き締まる恐れがあり、多額の債務を抱える経済に痛手を与える恐れがあると分析した。IMFは金融市場の過熱に加え、保護主義や地政学的緊張、異常気象を世界経済のリスクに挙げた。

  国・地域別では、ユーロ圏の18年成長率予想は2.2%と、10月時点から0.3ポイント引き上げた。日本の18年成長率予想は10月時点より0.5ポイント高い1.2%とした。

  中国の18年成長率は6.6%と予想し、10月時点より0.1ポイント高めた。インドの18年成長率予想は3カ月前と同じ7.4%。欧州連合(EU)離脱に取り組む英国の18年と19年の成長率予想はいずれも1.5%とした。

原題:IMF Sees Global Growth Picking Up as U.S. Tax Cuts Gain Traction(抜粋)

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