安倍首相:PB黒字化目標、夏までに達成時期示す-施政方針演説

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  • 中国とも協力して「増大するアジアのインフラ需要に応えていく」
  • 同一労働同一賃金、罰則付きの残業上限規制など働き方改革に言及

Shinzo Abe, Japan's prime minister, speaks at an event hosted by the Research Institute of Japan in Tokyo, Japan

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

安倍晋三首相は22日午後、衆院本会議での施政方針演説で、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化する目標について、夏までに「達成時期とその裏付けとなる具体的な計画を示す」と明言した。

安倍晋三首相(22日午後、衆院本会議場)

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  与党は昨年の衆院選を前に、来年10月に予定している消費増税分の使途を変更し、幼児教育無償化などに充てる方針を決定。2020年度にPBを黒字化する目標の達成は困難となっていた。演説で首相は、社会保障制度を「全世代型」に大きく転換すると強調。少子高齢化の克服に向けて介護や保育の受け皿整備を推進していく考えも示した。
 
  通常国会の焦点となる働き方改革については、正社員と派遣など雇用形態による不合理な待遇差を禁じる「同一労働同一賃金」を実現し、「非正規という言葉をこの国から一掃する」と表明。時間外労働に罰則付きの上限規制を設ける一方、専門性の高い仕事を対象に、労働時間ではなく成果で評価する制度の創設に言及した。

  日本経済の現状に関しては7四半期連続のプラス成長が実現できたことなどを挙げ、「デフレ脱却への道筋を確実に進んでいる」との認識を示した。4月には日本銀行の黒田東彦総裁が任期満了を迎えるが、金融政策についての具体的な言及はなかった。

日中関係

  今年は日中平和友好条約締結40年を迎えることから、首脳の往来など関係改善に取り組む姿勢を表明。「一帯一路」構想を進める中国と協力して、「増大するアジアのインフラ需要に応えていく」と経済的な連携強化に意欲を見せた。北朝鮮に対しては「いかなる挑発行動にも屈することなく、毅然(きぜん)とした外交を展開する」として、核・ミサイル計画放棄を求める考えも強調した。

  一方、カジノを含めた統合型リゾート(IR)実施法案を提出し、ギャンブル依存症対策などの課題に対応しながら、世界中から観光客を集める滞在型観光を推進していく方針も示した。

  憲法改正に関しては各党が具体的な案を「国会に持ち寄り、憲法審査会において、議論を深め、前に進めていくことを期待する」と呼び掛けた。

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