日銀会合注目点:黒田総裁が金融緩和の早期正常化観測に見解

  • 事前調査は全員が金融政策の現状維持を予想
  • 17-19年度の物価見通しに下方修正がなければ3年半ぶり

Pedestrians cross a road in front of the Bank of Japan headquarters in Tokyo, Japan.

Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本銀行は23日、金融政策決定会合を開き、当面の運営方針を発表する。ブルームバーグがエコノミスト43人に行った調査では、全員が現状維持を予想した。市場の関心は、黒田東彦総裁が金融緩和の早期正常化観測や任期満了後の続投にどのような見解を示すかに集まっている。

注目点          理由
展望リポート
      
      
日銀は経済・物価情勢の展望(展望リポート)で2017年度から19年度の新たな物価見通しを示す。3年度分の物価がいずれも下方修正されなければ、14年7年以来3年半ぶりとなる。
総裁会見
  
市場は金融緩和の出口への距離や方向性を黒田総裁の発言から推し量ることになる。自身の進退を巡る発言にも注目。
片岡氏主張
  
片岡剛士審議委員は前回会合で、金融政策の現状維持に反対。追加緩和や長短金利操作修正を主張した。

ブルームバーグの事前調査の結果はこちら

  日銀が9日の金融市場調節(オペレーション)で超長期債の買い入れを減額したことをきっかけに、市場では金融緩和の縮小は近いとの見方が浮上し、円高が進んだ。複数の関係者によると、日銀内でも、現時点では強力な金融緩和を粘り強く続ける必要があるとの認識が共有される一方、少数派から正常化に向けた議論が必要との意見が出始めている。

  大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは19日付のリポートで、生鮮食品を除くコア消費者物価(CPI)が1%台に定着するまでは「政策調整の議論は頭の体操でしかない」と指摘。黒田総裁は会見で「粘り強く金融緩和を継続する」と繰り返し強調することが見込まれるとしている。

  金融政策決定会合は従来、おおむね正午から午後1時の間に終了している。黒田総裁は午後3時半に記者会見を行う。 

前回の決定内容

  • 長短金利操作のうち、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)は「マイナス0.1%」
  • 長期金利(10年物国債金利)の誘導目標は「0%程度」
  • 長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどは「約80兆円」(実際は10日時点で1年前に比べ57兆円増にとどまる)
  • 指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れは年間約6兆円、不動産投資信託(J-REIT)買い入れは同900億円
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