【日本株週間展望】小幅高、本格化する企業決算や日銀緩和継続で買い

  • 安川電や日電産など主要企業の四半期決算始まる、増益基調を確認
  • 黒田日銀総裁は緩和縮小論の火消しに回る、ECBは現行政策継続へ

1月4週(22-26日)の日本株は2週連続で上昇する見通し。発表が本格化する企業の第3四半期決算は、世界景気の拡大を背景に堅調な内容が見込まれている。22、23日に開かれる日本銀行の金融政策決定会合や25日の欧州中央銀行(ECB)の定例政策委員会で緩和維持の方針が示されれば、為替相場の円高・ドル安が一巡し、円安による業績上振れ期待が高まる。ただ、今期の好業績はある程度株価に織り込まれており、上値は限られそうだ。

  23日に安川電機、24日に日本電産、26日にファナックと信越化学工業が2017年4―12月期決算を発表する。日銀が9日に超長期ゾーンの国債買い入れオペを減額したことをきっかけに、金融緩和縮小に対する警戒感が高まり、為替市場では円安傾向に一服感が出ている。この点についてりそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、「日本と欧州の金融政策が思った以上に早く正常化に進むことが織り込まれたため、全面否定されれば転換点になるだろう」と述べ、ドル高・円安が進み外需企業を中心に株価の支援材料になるとの見方を示した。

日銀の黒田総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米国では24日に17年12月の中古住宅販売、25日に新築住宅販売、26日に10-12月期の国内総生産(GDP)速報値が発表される。住宅販売はともにハリケーンの影響で10年超ぶりの高水準となった前月からの減少が予想されている。今月から量的緩和(QE)の購入額を月300億ユーロ(4兆円)に半減したECBは、25日の定例政策委員会で政策金利を据え置き、必要な場合はQEの規模拡大や期間延長があり得るとの方針を改めて示す見通し。

  堅調な世界景気や企業業績への期待から、第3週の日経平均株価は一時26年2カ月ぶりに2万4000円の心理的節目を突破。週間では前週末比0.7%高の2万3808円06銭と反発した。しんきんアセットマネジメント投信の山下智巳主任ファンドマネジャーは、日米株式市場とも米税制改革や企業業績への期待を相当織り込んで上昇してきたため、「好決算でも材料出尽くしでいったん売られる」場面もあるとみている。

  • ≪市場関係者の見方≫

りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジスト
  「日本銀行の金融政策決定会合やECBの定例政策委員会、米暫定予算問題などを大過なく消化するという前提で上昇基調は変わらない。市場は日本と欧州の緩和縮小が想定よりも早いということを織り込んでおり、全面否定されれば為替の転換点になる可能性があり、円安傾向から日本株が買われる材料になる。企業業績の安定的な増益基調が続くことが相場を支え、市場の関心は来年度の連続増益に移る。日経平均の予想レンジは2万3750ー2万4250円」

しんきんアセットマネジメント投信の山下智巳主任ファンドマネジャー
  「業績期待から底堅く推移するだろうが、現在の株価は決算期待で形成されている。決算よりも決算後の株価が重要。好決算が材料出尽くしとなって売られても、利益のピークはまだ先にあるため再度上昇するだろう。米国債が売られる中でも円高なのは、FRBが金利を上げていく中で積み上がってきたドル買いポジションの調整に過ぎず、これ以上円高が進むとはみていない。日銀もECBも大きな政策変更はなく、為替相場は落ち着きを取り戻すだろう。日経平均の予想レンジは2万3500-2万4000円」

アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之最高投資責任者
  「発表が本格的に始まる四半期決算で好業績が確認されるものの、株価はすでに織り込んで上昇している部分もある。世界経済が回復する中での決算発表、特に安川電機などの電機株は自動化など設備投資が堅調で好業績が期待でき、先高観が続く。日銀は決定会合で長期金利を上げたくないというスタンスを示す可能性があり、金融緩和と低金利安定の継続が確認できれば株式相場の押し上げ要因になる。ただ、金融株は売られやすくなる。日経平均は2万4000円を挟んで好業績を評価する買いと利益確定の売りが交錯するだろう」

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