スパークス:帝国繊維に大幅増配の株主提案へ、対話進まず強硬措置

運用会社スパークス・グループは投資先の帝国繊維に対し、3月の株主総会で1株当たり60円の増配と取締役の任期短縮を要求する。従来から持ち合い株の売却など有効な資本活用を求めて対話してきたが、進展がなく株主提案に踏み切る。スパークスが株主提案を実施するのはペンタックス以来11年ぶり2回目。

  スパークスは昨年4月に開示した大量保有報告書で、帝国繊維はシナジー効果の薄い不動産投資会社ヒューリック株を保有したり、投資にも株主還元にも使われない現預金を蓄積していると指摘。ヒューリック株売却のほか、投資計画や株主還元計画を示すよう求めていた。昨年9月の帝国繊維の自己資本比率は78%に達している。

  19日の発表資料によると、帝国繊維がこうした資金の有効活用に動かないのであれば、内部留保の増加を抑制するため、2017年12月期分として1株当たり90円の配当(16年12月期は30円)を求めるという。また、株主に信任を問う機会を増やし、経営上の課題に株主の視点を加味して対処する体制を整えるため、取締役の任期を2年以内から1年以内に短縮することも提案する。

  賛同獲得に向けて、米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)やグラスルイスに働きかけていく。スパークスによる帝国繊維株の保有比率は6.1%と、みずほフィナンシャルグループに次いで2位。その他の大株主はSOMPOホールディングス、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)、明治安田生命保険など。

  スパークスの阿部修平社長は昨年4月の記者説明で、帝国繊維社内ではヒューリック株についての問題を認識しているものの「会社トップに問題意識がなく、特段のアクションが起きていない」と説明。委任状争奪戦を繰り広げるつもりはないが「そんなに長くは待っていられない」と話していた。一方、帝国繊維経営企画部の岡村建氏は同時期に、「従来から話し合いをしており今後も継続していく」と述べていたが、両社の対話は進まなかった。

  スパークスは、14年から運用している企業との対話型ファンドなどで帝国繊維株を保有しており、議決権行使では経営陣選任などで反対票を投じてきている。

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