日本株3日ぶり反発、業績期待で輸出や任天堂、建設高い-米議会注視

更新日時
  • 米国でSOXは0.5%高と高値更新、10年債利回りは2.63%に上昇
  • 暫定予算案を米下院が可決、政府機関の閉鎖回避へ取り組み続く

19日の東京株式相場は3日ぶりに反発した。来週から始まる国内企業決算への期待で電機や機械など輸出株、任天堂などその他製品株が買われ、鉄鋼など素材株、米国金利の上昇を受けた銀行株も堅調。建設株の上げも目立った。

  TOPIXの終値は前日比12.88ポイント(0.7%)高の1889.74、日経平均株価は44円69銭(0.2%)高の2万3808円06銭。

  三井住友アセットマネジメント・株式運用グループの平川康彦ヘッドは、「来週からの決算で今期業績が上方修正され、来期以降の収益のビジビリティーが高まってくるまでは本格的に上値を買い上げるには条件が足りない」と指摘。一方で、「同じエレクトロニクス業種でも、出てくる数字に確度の高い安心感がある銘柄は足元でも選別して買われている」との見方も示した。

東証プレート

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  18日の米国株は、S&P500種株価指数など主要指数は軟調だったが、半導体主要企業で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は0.5%高と5日続伸し、連日で最高値。テクノロジー株の先行きに楽観的な見方が広がりやすい中、国内では来週23日に安川電機、24日に日本電産と主要電機企業の決算発表が始まる。

  大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、来週からの国内企業決算では「電子部品や半導体など電機、機械、化学などを中心に業績上振れが相次ぐだろう。想定より円安で推移している為替が業績の押し上げ要因となり、世界景気の加速で数量効果も期待できる」と言う。日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、12月調査)によると、今年度のドル・円前提は1ドル=110円18銭。大和証では17年4ー12月の期中平均は111円66銭としている。

  また、18日の米国債は10年債利回りが2.63%と4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、昨年3月以降で初めて2.6%を上回った。米政府機関が閉鎖する可能性への警戒に加え、アップルの国外滞留資金の回帰方針に伴う米国債売却の観測も相場に影響した。米金利上昇に加え、国内で物価上昇期待が高まっていることも追い風となり、きょうの銀行株は堅調に推移した。

  鹿島や大成建設など建設株は強い動き。三井住友アセットの平川氏は、「11月以降に全体相場が上昇する中、建設は談合問題の影響でアンダーパフォームの筆頭業種の一つだった。しかし、談合で足元の堅調な業績がすぐ崩れるわけではなく、決算をにらんだ水準訂正が起きている」と分析。岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「投資減税策の後押しで企業の設備投資が増えることでの恩恵を先取りする動き」とみていた。

  もっとも、一時100円以上上げた日経平均は午後にマイナス場面もみられるなど上値は限定的。前日に3兆5000億円台に膨らんだ東証1部の売買代金も2割以上減った。米国では現行の暫定予算が19日深夜に失効、政府機関閉鎖の回避期限が迫っている。米下院は18日夜の本会議で暫定予算案を可決したが、上院民主党は同案阻止に十分な票を確保と主張した。大和証の石黒氏は、「もし連邦機関が閉鎖されれば、経済活動への影響が出て、米景気に水を差しかねない」と言う。

  東証1部33業種はその他製品、石油・石炭製品、建設、鉄鋼、パルプ・紙、非鉄金属、機械など30業種が上昇。下落はゴム製品、精密機器、電気・ガスの3業種。売買代金上位では、ゴールドマン・サックス証券が目標株価を上げた日立製作所が52週高値を更新。続伸の任天堂は、工作キットへの期待感をみずほ証券アナリストが示した。モルガン・スタンレーMUFG証券が目標株価を上げたアサヒグループホールディングス、四半期大幅増益の津田駒工業も高い。半面、メリルリンチ日本証券が弱気の投資判断に下げた三菱ケミカルホールディングスと三井化学は安い。

  • 東証1部の売買高は13億9234万株、売買代金は2兆6798億円
  • 値上がり銘柄数は1392、値下がりは574
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