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【インサイト】鉱山機械サプライヤーの18年見通し:楽観はできない

鉱山業界のファンダメンタルズが改善し、2018年は鉱山機械サプライヤー全般の業績回復の可能性が見えてきた。ただ、まだ始まっていない新たな鉱山プロジェクト向けのサプライヤーにパイを奪われるかもしれない。とりわけ、FLスミス、 オートテック、メッツォの18年期首の受注残高は低水準かもしれない。鉱山サービス事業の見通しは良好だ。

・鉱山機械サプライヤーの増益期待は18年にシフト

  鉱山機械サプライヤーの利益はまだ大きく改善していないが、18年には利益成長が期待されている。しかしこの期待は過度に楽観的かもしれない。これらの企業の業績は大型鉱山プロジェクトへの依存度が高いが、前回のサイクルでの過剰投資の記憶が残る中、鉱山業界の投資はまだ復活とまではいかない。影響を受ける企業として、FLスミス、メッツォ、オートテック、また稼働率が比較的低い破砕機や粉砕機などの製品に特化する企業が挙げられる。鉱山会社は、小規模の生産量増加であれば既存設備で対応できる。

鉱山機械サプライヤーのEBIT成長率

Supplier Profit Growth Expectations Shift for 2018 - JP BI

  17年7-9月期(第3四半期)末、オートテックとFLスミス(鉱山部門)の受注残高はいずれも前年同期比で5%減少した。メッツォの鉱山部門の受注残高は前年同期を16%上回ったが、依然として過去3年で最低の水準だった。

・掘削機サプライヤーの回復ペースも次第に失速か

  鉱山会社の設備投資回復で受注が増えているのは、掘削機やローダーなどの採掘機械だ。これらの機械の寿命は約5年程度と、相対的に短い。アトラスコプコやサンドビックといったサプライヤーの17年初めから9月までのオーガニック(自律的)な受注増加率は前年比20%を超えた模様で、少なくとも18年1-6月期(上期)の売上高成長に寄与するだろう。ただ両社とも、通期受注高は過去最高だった12年の水準を10%程度下回ったとみられ、18年の大幅な受注増加は見込みにくい。

鉱山機械サプライヤーの17年1-9月のオーガニック受注増加率

Drill-Suppliers Mining Revival May Lose Steam - JP BI

  メッツォ、FLスミス、およびオートテックは、一般に寿命が15ー20年と長い破砕機などの製品を手掛ける。

・鉱山機械向けサービス事業が拡大

  鉱山機械サプライヤーのサービス事業の増収ペースは、年初から17年7-9月期に向けて加速した。前年比のベース効果と生産性改善に向けた取り組みから、18年の見通しは良好と思われる。 サービス事業の回復に伴い、機械改修などの需要も増加した。メッツォやオートテックでは売上高に占める同事業の割合が大きく、7-9月期までの売上高成長モメンタムが勢いを欠いたのも説明がつく。FLスミスではサービス事業売上高の約75%が交換部品だ。交換部品は納期が短いため、四半期の売上高に影響する。

鉱山機械サプライヤーのサービス部門のオーガニック成長率(前年同期比、%)

Mine-Equipment Services Pickup Broadens - JP BI

  アトラスコプコ、サンドビック、メッツォを含め、一般的に鉱山機械サプライヤーの売上高の半分以上をサービス事業が占める。

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Mining-Equipment Suppliers 2018 May Not Be Such a Slam-Dunk

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