日本株は続落、2万4000円乗せ後に失速-金融や通信安い、高値警戒も

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  • 主要指数は一時26年ぶりの高値を更新、TOPIXは1900を回復
  • 徐々に売り増え終盤崩れる、半導体関連やゴム株堅調が下支え

Visitors look at the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE).

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

18日の東京株式相場は続落。米国の景気や国内外企業の決算期待から、主要株価指数は一時26年ぶりの高値を更新したものの、朝方の買い一巡後は次第に売り圧力が増大。午後終盤にかけ下落基調を強めた。銀行や保険など金融株、情報・通信株のほか、化学や非鉄金属など素材株も安い。

  TOPIXの終値は前日比13.96ポイント(0.7%)安の1876.86、日経平均株価は104円97銭(0.4%)安の2万3763円37銭。

  富国生命投資顧問の奥本郷司社長は、「昨年10ー12月決算は米国も日本も前提条件が大きく振れず、予想通り良好ということで決着は既に着いている。日本株は正しい時期に業績面を織り込んで推移している」とした半面、「高値警戒感は当然出る。日本だけでなく世界的に株式には強気となっており、投資家が先行きを楽観視していること自体はリスクだ」と話した。

東証内

Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  税制改革が企業利益を押し上げるとの期待から、17日の米国株はS&P500種株価指数、ダウ工業株30種平均がともに最高値を更新。海外のリスク選好ムードが波及し、きょうの日本株は反発して始まり、取引開始と同時にTOPIXは1991年6月以来の1900ポイント、日経平均は91年11月以来の2万4000円の心理的節目を回復した。

  しかし、その後は海外投資家からとみられる売り注文に押され失速、取引終了にかけ両指数ともマイナス圏に沈んだ。丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、「節目突破は決算発表が始まってからだと思っていた。来週からは業績期待でさらに上値を試す動きになりそう」としつつ、「目先は目標達成感が出やすい」とも話す。牛尾氏が注目するのは、上昇トレンドにある米国の長期金利動向だ。「株価水準が高いだけに、米長期金利がこれまで抑えられていた2.6%水準を上回ってくると、高バリュエーション銘柄中心に利益確定売りに押されかねない」と言う。17日の米10年債利回りは2.59%と5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。

  ただし、このまま株価の調整につながるとみる向きは少ない。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「ファンダメンタルズの改善で適温相場が続きやすい上、米国の法人税率の引き下げが先々の業績期待を一段と強めている」と指摘。日本株に先んじて上がる米国株についても、「上昇ピッチは速いものの、過熱感がある上昇ではない」とみる。

  半導体関連中心としたテクノロジー株はプラスを維持し、相場全体を下支えした。オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングスの第4四半期の純売上高は25.6億ユーロと市場予想を上回った。また、米アップルは税制改革法の施行に伴い、国外に滞留させている巨額の資金を本国に戻し、約380億ドル(約4兆2000億円)の税金支払いを見込んでいると発表。今後5年間に300億ドルを国内設備に投じるほか、2万人の雇用を新規に創出する計画だ。

  東証1部33業種は保険、非鉄金属、化学、銀行、卸売、繊維、情報・通信、不動産、陸運など28業種が下落。上昇はゴム製品、その他製品、精密機器、鉱業、電機の5業種。売買代金上位ではみずほフィナンシャルグループや三菱商事、ソフトバンクグループ、東ソーが下げ、大和証券が投資判断を下げた東海カーボン、一部報道の来期営業利益が市場予想を下回ったリコーも安い。半面、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体製造装置銘柄は上昇、工作キット「ラボ」を発売する任天堂、マッコーリーキャピタル証券が判断を強気に上げたブリヂストンも高い。

  • 東証1部の売買高は18億2075万株、売買代金は3兆5901億円、代金は前日に比べ22%増えた
  • 値上がり銘柄数は371、値下がりは1625
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