LINE、自転車シェアビジネスで成功なるか-駐輪場確保が鍵

Line Corp. signage is displayed at the offices of Line Fukuoka Corp., a subsidiary of Line Corp., in Fukuoka, Japan.

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

中国など海外で先行している自転車(バイク)シェア事業が、日本国内でも本格化する兆しを見せている。安価で利用でき、運動の機会にもなるなどメリットも多い一方で、どこに止めるのかという問題が付いて回る。放置自転車が社会問題化している日本では事業拡大は難しいとの見方もあり、参入に二の足を踏む企業もある。

  無料通話・無料メールアプリ大手のLINEは昨年12月、中国の自転車シェア大手モバイクと提携し、今年前半に自転車シェアサービスを始めると発表した。モバイクは昨夏、札幌市や地元企業の協力を得てサービスを始めており、同社のクリス・マーティン海外展開本部長は「地方自治体との信頼関係があるかないかで全ては大きく変わってくる」と事業拡大に意欲を見せた。

上海の街中に止められたモバイクの自転車

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  日本国内では歩道に駐車された自転車は放置自転車として撤去されている状況。内閣府によると1980年代初めに駅周辺の放置自転車は100万台近くに達した。その後、地方自治体は全国で約400万台の自転車を収容できる有料駐輪場を整備した。

むやみに拡大できず

  2011年に自転車シェア事業に参入したNTTドコモは自治体と組み、東京都内や横浜市、広島市などでサービスを展開している。利用者は同社が指定した駐輪場に止めることが義務付けられている。

  同社の運用台数は7000台未満で、代替の交通機関としての地位を確立できる水準には達していない。一方、モバイクはドイツのベルリンやイタリアのミラノ、米ワシントンなど世界200都市で800万台の自転車を運用している。運営会社ドコモ・バイクシェアの齊藤浩一総務経理部長は、駐輪場を確保するためには「むやみに拡大ができないのが現状だ」と語る。1600万台規模と言われる中国のバイクシェア市場では、既に放置自転車の問題が顕在化している。

NTTドコモのシェア自転車

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

 
  自転車シェアビジネスを巡っては、フリマアプリ大手メルカリも昨年9月に参入検討を発表。松本龍祐執行役員はいつでもどこでも誰でも使える環境を整備することがポイントと指摘し、「利用者の近くに自転車がなければ利用しようがない。公共交通のような形で機能するものを目指す」と語る。
  
  一方、メディア・IT事業を多く手がけるDMM.comは参入を計画していたものの、昨年11月に断念。創業者の亀山敬司氏は放置自転車の100%回収は不可能だとした上で「自転車を見るたびにDMMを憎むようになると、バイクシェアはDMM全体に対してネガティブになる」と説明した。

  中国のバイクシェア大手オッフォと提携したソフトバンクグループは、昨年9月以降に国内でサービスを開始する計画だったが、現時点で始まっていない。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE