ドル・円は110円台後半に反発、心理的節目控えドルの買い戻し強まる

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  • ユーロはECB金融正常化期待で対ドル一時3年ぶり高値後、反落
  • ドル買い戻し、ユーロ高けん制や日本勢のドル買いを警戒-NBC

A man counts euro notes in this arranged photograph.

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=110円台後半に反発。ドル売り主導で4カ月ぶり安値を更新した後は、110円の心理的節目を控えて買い戻しの動きが強まった。欧州中央銀行(ECB)の金融政策正常化への期待を背景に、ユーロは対ドルで一時約3年ぶりの1ユーロ=1.23ドル台に乗せたが、その後下落に転じた。

  17日午後3時47分現在、ドル・円相場は前日比0.3%高の110円81銭、ユーロ・ドル相場は0.1%安の1.2244ドル。午前はユーロ・ドルが2014年12月以来の水準となる1.2323ドルまで上昇したのを受けてドルが全面安となり、ドル・円は一時110円19銭と昨年9月15日以来の安値を更新。その後ドル売りが一服すると、午後には110円93銭まで買い戻された。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、「短期勢主導でドル売りになったが、ユーロ・ドルの1.23ドル乗せで達成感が出たことやECBによるユーロ高けん制への警戒、ドル・円が110~115円のレンジ下限に迫ったことに伴う国内勢の買いへの警戒もあり、ショートカバーでドルが戻してきた」と説明。ドル・円については、「ドル安・円高の流れそのものは変わっておらず、目先は111円前半まで反発できるかが鍵だ」と述べた。

  ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクターは、朝方のユーロ高・ドル安の背景について、「先週のECB理事会議事要旨で早期金融正常化への期待があおられた」と指摘。さらに「前日にドイツの連立に絡んだ材料やECBの金融政策への報道でユーロが売られたものの、押し目でのユーロ買い需要を確認した形となった」と述べた。 

  ロイター通信は16日、25日のECB会合で債券購入継続についての文言を削除する可能性は低いと報道。フランス中銀のビルロワドガロー総裁は独紙ベルゼン・ツァイトゥングとのインタビューで、「ユーロの最近の上昇は不確実性の源であり、インフレを押し下げかねないため監視が必要だ」と述べた。一方、ドイツ連銀のバイトマン総裁は独紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)のインタビューで、資産購入が年内に終了することは「適切」とした上で、19年半ばの利上げ予想は適切だと述べた。

  みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケットエコノミストは、「ECBは来週の政策委員会の声明文と記者会見でユーロ高をけん制する可能性が高く、ユーロ高・ドル安の勢いが一週間もつとは思えない」とみている。

  ドイツの連立交渉を巡っては、メルケル首相のキリスト教民主・社会同盟と暫定合意したはずの社会民主党(SPD)の党内に亀亀裂裂が生じている。SPDは21日に党大会を開催し、連立協議の結果を諮る予定で、15日にはSPDのシュルツ党首が大連立への支持確保について「楽観している」と述べていた。

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