JT寺畠社長:新興国M&A、今後も東南アジア中心に-成長期待

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  • 複雑な英インペリアル買収よりも「ホワイトスペース」に
  • 20年には加熱式たばこ市場でのシェア40%、業界トップ目指す

1日付で日本たばこ産業(JT)の社長に就任した寺畠正道氏(52)は17日、海外事業を強化するためのM&A(企業の合併・買収)では、今後も成長が見込める東南アジアに注目しているとの考えを示した。

  寺畠氏は17日のブルームバーグのインタビューで、東南アジアは「国としての成長、人口の伸び」が高い上、投資を受け入れる制度が整備されていることが魅力だと述べた。JTは2017年に2000億円超を投じ、インドネシアやフィリピンのたばこ会社を買収している。新興国事業を「将来のための種まきをしっかりとやって、マーケット・ポートフォリオを強化し、M&Aで加速する」と話した。

  JTは上場しているたばこ会社で世界3位。欧州やロシアに強みを持っていた旧ギャラハーを07年に買収したことから同地域では強い。北米や南米では、たばこ業界世界トップの米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)、同2位のブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)と比べ、シェアが低いことが課題となっている。

寺畠社長

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  同4位の英インペリアル・ブランズを買収できれば、PMIやBATをしのぐ世界大手になれるため、株式市場関係者の間では、JTによるインペリアル買収観測が絶えない。寺畠氏は、欧州諸国で独占禁止法などの問題が立ちふさがることに触れ、「複雑なものに力を入れるよりも、ホワイトスペース(未進出国)がある」と指摘し、まずは新興国を開拓することに意欲を示した。

  出遅れていた加熱式たばこでは、国内生産体制を増強中。寺畠氏は「需要に供給が追い付くことが18年の必達目標」と述べた。今後も「プルーム・テック」を加熱式たばこの中核と位置づけるものの、新型の加熱機器などの開発を続け新製品の投入で品ぞろえを強化する方針だ。

  17年に17%だった全たばこ製品に占める加熱式たばこの比率は、20年には30%まで増えると予想。20年は「加熱式市場でのシェアを40%に高め、業界トップに立ちたい」と述べた。日本以外では、現在スイス、米国、カナダでプルーム・テックのテスト販売を行っている。
 

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