アップル供給業者の中国工場、マスクなしで有害物質扱う-人権団体

  • 台湾・可成科技の江蘇省工場の劣悪な労働環境が明らかになった
  • アップルは自社基準の違反は見つからなかったと説明

米アップルの「iPhone(アイフォーン)」ケース製造などを手掛ける台湾の可成科技(キャッチャー・テクノロジー)は上海から車で6時間の距離にある江蘇省宿遷市に工場を持っているが、同工場の労働者らは劣悪な労働環境に置かれている。

中国・江蘇省宿遷の可成科技工場のカフェテリアで仮眠をとる従業員

出典:CLW

  アイフォーンケース製造のため金属の切断や表面処理などを行っている暑い作業場で、従業員らは一日最大10時間立って作業し、時には手袋やマスクを付けずに有害化学物質を扱っている。

  労働者の権利擁護団体である「チャイナ・レーバー・ウオッチ(CLW)」の16日の報告や、ブルームバーグの可成科技従業員へのインタビューで明らかになった同工場の労働環境は世界2位の中国経済を支えるハイテクブームの陰の部分を示している。中国人の採用担当者は所得や教育水準が低い層を中心に、最先端の家電製造をうたい文句にして雇い入れている。これらの労働者なしではアイフォーンなどの機器生産は不可能だ。

宿遷工場の寮

出典:CLW

  ブルームバーグのインタビューによれば、作業員らはゴーグルや耳栓をいつも使えるわけではないため、機械の騒音や、金属微粒子などの噴射から身を守れない場合がある。

  アップルの広報担当は、自社従業員を可成科技の施設に配置しているが、CLWの報告書が近く公表されると聞いて同工場に別のチームを派遣し150人に対面調査した結果、自社基準に違反した証拠は得られなかったと述べた。可成科技は別の発表資料で、独自に調査を行ったが、アップルの行動規範違反を示すものは見つからなかったと説明した。可成科技は売り上げの約3分の2をアップルから得ている。

  これに対しCLWは、不十分なコミュニケーションや有害物質取扱いリスクなど14の点でアップルの「サプライヤー責任」の基準に違反があったと指摘している。

原題:Workers at Apple Supplier Catcher Describe Harsh Conditions(抜粋)

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