日本株3日ぶり反落、米国の政策停滞懸念と商品安-銀行、資源下げる

更新日時
  • 米政府機関の閉鎖行方に不透明感、ニューヨーク原油は0.9%安
  • ダウ平均は282ドル高後に失速、日経平均は212円安後に持ち直し

17日の東京株式相場は3営業日ぶりに反落。米国の政策停滞懸念や原油など国際商品市況の下落が嫌気された。銀行や鉄鋼株が下げ、石油や鉱業、商社、非鉄金属株など資源セクターも安い。ビットコインの急落で、仮想通貨関連銘柄は軒並み売り込まれた。

  TOPIXの終値は前日比3.43ポイント(0.2%)安の1890.82、日経平均株価は83円47銭(0.3%)安の2万3868円34銭。

  ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「経済状況が良好とあって、4ー5月まで上昇基調はキープされるだろうが、先高観がかなり織り込まれた相場である上、そろそろミクロのニュースも出てくることから、この時期は往来相場になりやすい」と言う。米国、日本株双方の足元の上昇ピッチが速いとし、「日本銀行の金融政策を巡る金利・為替動向や企業業績といったリスク要因を見極めるタイミングが早めにきている」との認識も示した。

東証外観

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米国では19日に暫定予算が失効する。事情に詳しい関係者によると、共和党指導部は19日以降の政府機関閉鎖を回避するため、2月16日までの政府資金を賄う短期暫定予算案を検討。ただし、予算の合意案策定には時間が足りない、とみているという。

  また、米紙ニューヨーク・タイムズは、モラー特別検察官がホワイトハウスの首席戦略官だったスティーブ・バノン氏に対し、大陪審での証言を求め召喚状を先週送付したと報じた。

  16日のニューヨーク原油先物は0.9%安の1バレル=63.73ドルと下落。ヘッジファンドの原油買いが過去最高水準となる中、調整局面入りのタイミングを意識する売りが優勢となった。ロンドン金属取引所の銅やニッケルも下落。祝日休場明けの米国株は、朝方にS&P500種株価指数が2800ポイント、ダウ工業株30種平均は282ドル上げ2万6000ドルの節目を突破したものの失速、結局プラス圏を維持できずに終えた。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「景況感の良さに比べマネーの量が圧倒的に大きいが、物価が上がらないことで金融当局は引き締められない。それを見越してユーフォリアが続いており、米国株は短期的に急上昇したモメンタムに対する警戒感がある」と指摘。米国は最終的に政府機関の閉鎖を回避できようが、仮に閉鎖の事態に陥れば、「利益確定売りのきっかけになる可能性がある」としている。

  もっとも、為替市場で円高の勢いが鈍るとTOPIX、一時212円安まであった日経平均は午前後半以降に下げ渋り。日銀が午前に実施した買い入れオペでは、金額が前回から据え置かれた。午前に一時1ドル=110円19銭まで円が強含んだドル・円は、午後に110円90銭台までドルが戻した。

  ちばぎんアセットの奥村氏は、「金融市場は思惑先行で、年後半に起きるであろうことを先に織り込んでいる。しかし、1ドル=110円近辺なら企業業績に与える影響は大きくない。日銀など各国政策会合を来週以降に通過すれば、日本株も少し落ち着いてくるだろう」と予想。大和証券の高橋和宏株式ストラテジストは、日本株はバリュエーションが相対的に低く、来年度増益はまだ織り込んでいないとしたほか、朝方発表された昨年11月の機械受注が市場予想を上回った点に言及、「小売や卸売などの省力化投資が出ており、非製造業が強い」と評価した。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、鉄鋼、鉱業、銀行、海運、非鉄金属、医薬品、卸売など23業種が下落。上昇は機械、食料品、陸運、保険、その他製品、輸送用機器など10業種。売買代金上位では、CLSAアジアパシフィック・マーケッツが投資判断を下げたファナック、仮想通貨の急落が響いたSBIホールディングスやGMOインターネットが安い。半面、SMBC日興証券が目標株価を上げたTDK、大和証券が目標株価を上げた日本M&Aセンターは高い。

  • 東証1部売買高は15億4140万株、売買代金は2兆9365億円
  • 値上がり銘柄数は620、値下がりは1381

    米S&P500種の日中足

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE