みずほFG:証券社長の坂井氏がトップに、佐藤社長は会長就任

更新日時
  • 今後のビジネスモデルでは証券と銀行の関係が重要-佐藤氏
  • トップラインの強化、新収益モデルの創出が必要-坂井氏

坂井辰史氏

Photographer: Akio Kon/Bloomber

みずほフィナンシャルグループは15日、4月1日付で現みずほ証券の坂井辰史社長(58)がFGの社長に就任する人事を発表した。佐藤康博社長(65)はFG会長となる。

  坂井氏は、1984年に日本興業銀行に入行。その後、企業合併・買収(M&A)アドバイザリー業務を率いていた2002年から07年までの間、約100件のM&Aに携わった。11年にみずほコーポレート銀行の執行役員となり、その後FGで証券や信託連携推進などの統括を経て、16年からみずほ証券の社長を務めている。みずほ証券社長には、みずほ銀行常務の飯田浩一氏が就任する。

  マイナス金利政策の影響などで国内銀行の収益環境は厳しく、佐藤社長は昨年11月の会見で、日本の銀行は「経費の構造改革がマストだ」と指摘していた。同社は今後10年間で約1万9000人を実数として削減するほか、店舗数は現在の約500店舗から100店舗減らす計画で、坂井次期社長の手腕が試される。

  15日に記者会見した坂井氏は「足元の基礎的収益力低下への対応が課題になる」と述べるとともに、コスト削減だけでなくトップラインの強化、新収益モデルの創出が必要だとの認識を示した。また、新技術により効率的な金融機関の在り方を徹底的に追求したいとも表明した。佐藤社長は「今後のビジネスモデルでは証券と銀行の関係がものすごく重要で、証券のトップがFGのトップになることに非常に重要な意味がある」と語った。

  今回の人事について、松井証券の田村晋一ストラテジストは「証券子会社の社長は5年ほど前なら上がり人事だった」と指摘。「グループ運営が重視される中、銀行だけが主導する時代ではなくなったともいえ、こうした動きは他のメガ銀行にも広がっていく可能性がある」と分析した。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「証券業を主としないとなかなか収益が上がらない。シフトしていかないと難しい」ことを示唆していると述べた。

  佐藤氏は11年6月にFGの社長に就任。それまでの「みずほ銀行」「みずほコーポレート銀行」の2バンク制を見直すと同時に、人事や企画だけでなく市場部門や顧客営業部門を含めた実質的な統合を行い、銀行、信託、証券の連携強化を図ってきた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE