日本株は反発、米国の景気・業績期待で金融、電機上げる-円高は重し

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  • 米小売売上高は4カ月連続プラス、JPモルガンは新税制効果を示唆
  • 為替は一時1ドル=110円50銭台、4カ月ぶりの円高水準に

Employees work on the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan, on Wednesday, Sept. 14, 2016. The Topix index fell for a sixth day at the close of trading in Tokyo as volatility returned to markets ahead of meetings by policy makers in Japan and the U.S. next week amid investor concern central banks around the globe may be reassessing the benefits of existing stimulus measures. Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

15日の東京株式相場は反発。年末商戦が堅調だった米国の景気やJPモルガン・チェース・アンド・カンパニーなど企業決算への期待が広がった。銀行や証券など金融株、メリルリンチ日本証券が好決算を予想した日立製作所など電機株が高い。携帯事業会社の上場観測でソフトバンクグループも買われた。

  TOPIXの終値は前週末比7.66ポイント(0.4%)高の1883.90と3営業日ぶりに上昇、日経平均株価は61円06銭(0.3%)高の2万3714円88銭と4日ぶりに高い。

  BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの王子田賢史・日本株式運用部長は、「米国の10ー12月決算は2桁増益が見込まれる上、税制やインフラ投資からことしの業績に向けても期待が入っている」と指摘。きょう上げの目立った金融株について、「市場では米長期金利の上昇を予想する向きが多い上、昨年まで投資家のポジションが軽かったことによる影響、例年12月から2月半ばまでバリューファクターが強い季節性が背景にある」とみていた。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米商務省が12日に発表した昨年12月の小売売上高は、無店舗や建設資材店などを中心に増加し、前月比0.4%増と4カ月連続のプラスとなった。ホリデー期間を通し強い消費需要が続いたことが示唆され、前月も0.9%増(速報値0.8%増)へ上方修正された。米労働省が発表した12月の消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除くコアCPIが前月比で0.3%上昇し、市場予想(0.2%上昇)を上回った。

  米国では金融中心に企業決算も本格化し始めた。12日に決算を発表したJPモルガン・チェース・アンド・カンパニーは、新税制により2018年の利益が大きく膨らむとの見方を示し、1.7%上げた株価は52週高値を更新した。12日の米国市場で金融株が上昇したほか、米10年債利回りが2.55%と1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇したことは、きょうの日本の金融株高の要因になった。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、米景気の加速度合いが足元で高まっていると指摘。背景には、「貯蓄率が低下している中、小売りが予想通り良いことを考慮すると、株高や土地価格上昇などの資産効果が出ている可能性がある」と言う。また、米国では景気が堅調な上、長期金利が上がっているとし、「金融の収益環境は悪くない。これから出てくる金融決算も良好ではないか、との見方が出てきやすい」とも話している。

  週明けの日本株はグローバル景気に対する楽観ムードから買い先行となり、日経平均は一時179円高、TOPIXも15ポイント高まで上げ幅を広げた。もっとも、朝方の買い一巡後は伸び悩み。きょうのドル・円は一時1ドル=110円50銭台と昨年9月15日以来、4カ月ぶりのドル安・円高水準に振れ、投資家心理の重しになった。

  アイザワ証券投資顧問室の三井郁男ファンドマネジャーは、「世界的に景気が良好で、世界の中央銀行が出口に向かう中、出口から最も遠いとみられていた日本銀行も予想より早く動かざるを得なくなるとの観測がある」としている。日銀の黒田東彦総裁はきょうの定例支店長会議で、物価は2%に向けて上昇率を高めていく、などと述べた。

  東証1部33業種は証券・商品先物取引、銀行、不動産、海運、保険、サービス、陸運、情報・通信、精密機器など23業種が上昇。下落は石油・石炭製品、鉄鋼、空運、水産・農林、パルプ・紙、非鉄金属など10業種。

  売買代金上位では、資本政策の一つとして携帯事業会社の株式上場も選択肢としたソフトバンクが財務体質の改善期待で上昇。三菱UFJフィナンシャルグループや日立、安川電機、ニトリホールディングス、JPモルガン証券が投資判断を上げた資生堂も高い。半面、ゴールドマン・サックス証券が目標株価を下げた楽天のほか、新日鉄住金、コロプラは安く、業績減速はマーチャンダイジング失敗とアナリストが分析したTOKYO BASEは大きく下げた。

  • 東証1部の売買高は14億2170万株、売買代金は2兆4901億円、15日の米国株市場がキング牧師生誕の祝日で休場の影響もあり、代金は前週末から23%減った
  • 値上がり銘柄数は1162、値下がりは812
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