日銀は3-6カ月以内に緩和縮小へ、好調な経済背景に-サイナイ氏

  • 日銀はステルス・テーパリングしていない、市場との対話重視で
  • 黒田日銀総裁は知名度も能力も高い、交代は安倍首相にリスク
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

米ディシジョン・エコノミクスのアレン・サイナイ社長は10日、ブルームバーグのインタビューで、好調な経済環境を背景に、日本銀行が3-6カ月以内に金融緩和の縮小を始めるとの見方を示した。

  政府関係者との意見交換のため来日したサイナイ氏は、日本経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は良好だと語る。今後は成長率や物価上昇率で「上振れサプライズ」が期待されると述べ、それを受けて日銀が緩和縮小するという「サプライズ」につながるだろうと話した。

  サイナイ氏は、2018年の成長率は2%、19年はそれを上回ると予想。物価も日銀の想定よりも早い段階で2%に近づくと見ており、1.5%に到達した段階で、日銀は量的緩和を縮小し、イールドカーブコントロールを取りやめるとしている。

  日銀の黒田東彦総裁は12月の会見で、物価目標の達成が金融政策の最大の目標であり、景気が良いから金利を上げるという考えはないと語った。ブルームバーグの調査で、日銀の政策変更で「引き締め」を予想するエコノミストは44人中41人。19人が今年中、うち5人が4月の会合で実施されると回答した。

  日銀が9日の金融調節で長期国債買い入れ額を減らしたことを受けて、同日と10日の東京外国為替市場では円が全面高。金融政策の正常化に向けた動きとの思惑から円買いが優勢となった。

  サイナイ氏は、世界の中央銀行が市場との対話を重視していることを挙げ、日銀はすでに「ステルス・テーパリング(隠れた緩和縮小)」を始めているとの指摘には否定的な見方を示した。

  4月に任期満了を迎える日銀の総裁人事については、黒田氏の再任を支持する考えを示した。黒田氏は知名度が高く、仕事ぶりも評価されていると述べ、交代は安倍晋三首相にとってリスクになると語った。

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