TOPIXが4日続伸、世銀が成長見通しを上方修正-景気敏感株高い

更新日時
  • 世界銀行の18年経済予測、世界は3.1%、日本は1.3%成長へ
  • 米長期金利は10カ月ぶり高水準、ニューヨーク原油は14年以来高値

10日の東京株式相場はTOPIXが4日続伸。世界銀行が経済成長率見通しを上方修正し、今後の景気や企業業績を楽観視する買いが入った。自動車や海運、石油、鉱業株など景気敏感セクターが上げ、石油など資源関連は国際原油市況の上昇もプラス要因。銀行株など金融セクターも高い。

  半面、大発会以来の上げピッチの速さに対する警戒や為替の円高推移は重しとなり、日経平均は4営業日ぶりに反落。業種では食料品や建設、情報・通信など内需株の一角、米国半導体株が反落した影響で精密機器や化学株が安かった。

  TOPIXの終値は前日比2.82ポイント(0.1%)高の1892.11と連日で1991年6月以来の高値を更新。一方、日経平均株価は61円79銭(0.3%)安の2万3788円20銭。

  三井住友アセットマネジメントの石山仁チーストラテジストは、「世界銀行が上方修正した18年成長予想の世界経済3.1%、日本経済1.3%は十分に達成可能なレベル。グローバルベースでもみても、景気回復に死角はない」と言う。日本株がもう一段上げるには、「1月末から始まる17年10ー12月期決算で好業績の確認が必要」としながらも、「コストカットではなく、価格引き上げと販売増で正常な増収増益が見込まれており、上振れ期待は高い」との見方も示している。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  世界銀行は9日、2018年の世界経済成長予想を3.1%と、昨年6月時点から0.2ポイント上方修正した。17年の成長率は3%(推計)で、11年以来の高い伸びだった。ことしの米国成長率については2.5%と前回から0.3ポイント上積み、ユーロ圏は2.1%、日本は1.3%とし、前回からそれぞれ0.6ポイント、0.3ポイント上方修正した。

  9日の米国株は、ダウ工業株30種平均が0.4%高で最高値を更新するなど堅調。米国債は売られ、10年債利回りは2.55%と7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、昨年3月以来の水準まで上げた。ニューヨーク原油先物は、世界的に供給が逼迫(ひっぱく)しつつあるとの見方から2%高の1バレル=62.96ドルと14年12月以来の高値を付けた。

  海外市場の動きはリスク資産選好の動きになりやすい状況だったが、日本株は前日まで連日で26年ぶりの高値を更新、上昇ピッチの速さなどへの警戒でTOPIX、日経平均とも小安く始まった。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、日経平均が大発会から前日まで1000円以上上げ、「市場では高値警戒感があり、利益確定売りも出やすい」と話した。ドル・円相場が一時1ドル=112円10銭台と、朝方の同70銭台からドル安・円高方向に振れたことも重しの一つ。

  ただし、世界経済に対する楽観的な見方を背景にした景気敏感セクターの堅調さが下支えしたほか、為替の円高の勢いも限られ、一進一退の後、午後のTOPIXはプラス圏で堅調に推移。東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、「世界経済は堅調で企業業績の増益基調は続くことから押し目買いも入りやすい。ドル・円で1ドル=112円台なら業績動向に問題はない」とみている。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、鉱業、パルプ・紙、輸送用機器、不動産、海運、銀行、保険など21業種が上昇。下落は食料品、精密機器、化学、建設、空運、情報・通信、小売など12業種。売買代金上位では、大和証券が投資判断を強気に上げた三菱自動車のほか、任天堂、トヨタ自動車、メリルリンチ日本証券が目標株価を上げたJXTGホールディングスが高い。半面、昨年12月の受注高が減った大東建託は安い。スタートトゥデイや塩野義製薬も売られた。

  • 東証1部の売買高は15億9260万株、売買代金は2兆7931億円、代金は4営業日ぶりに3兆円割れ
  • 値上がり銘柄数は969、値下がりは1007
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