日本株は3連騰、米景気堅調に安心-輸出や素材、不動産中心買われる

更新日時
  • 12月の米民間雇用者数は14万8000人増、失業率4.1%と低水準
  • 日経平均は26年2カ月ぶりの高値、一時は2万4000円に迫る

9日の東京株式相場は3営業日続伸。雇用統計を受け米国景気は堅調との見方が広がり、リスク選好の買いが電機や機械など輸出株、ガラスや繊維、化学など素材株に入った。一部報道を材料に海外マネーの流入観測が強まった不動産株は東証1部33業種の上昇率トップ。

  TOPIXの終値は前営業日比8.95ポイント(0.5%)高の1889.29、日経平均株価は135円46銭(0.6%)高の2万3849円99銭。終値ベースでTOPIXは1991年6月以来、26年7カ月ぶりの高値を更新、日経平均は同11月以来の高値となった。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「為替がドル安・円高に振れていった中でも、米国の景気拡大期待を背景に日本株はしっかりしていた。米雇用統計の14万8000人増加は、労働市場に入っていく人数が5万人から10万人とみられている中、それを上回った上、前月分も上方修正され、かなり景気は強い」と言う。

東証正面

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米労働省が5日に発表した昨年12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比14万8000人増えた。市場予想の19万人を下回ったが、失業率は4.1%と2000年以来の低水準を維持。平均時給の前年比伸び率は2.5%と、11月から拡大した。11月の雇用者数は、22万8000人増から25万2000人増に上方修正された。

  8日の米国株はS&P500種株価指数が0.2%高の2747.71と5営業日続伸し、連日で最高値。5日と8日の2日間合計で0.9%上昇した。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5日続伸。

  3連休明けの日本株は米国の統計、株価の堅調を受け買い安心感が広がり、日経平均は開始直後に一時238円高の2万3952円と2万4000円に迫った。冬物衣料の好調で昨年12月の国内ユニクロの既存店売上高が18.1%増と伸び、日経平均寄与度の高いファーストリテイリングが上昇したことも指数を押し上げた。

  ただ、その後は上値の重い展開。日本銀行が長期国債買い入れオペの減額を発表し、為替が急速にドル安・円高方向に振れたことが響いた。きょうのドル・円は午前11時台に一時1ドル=112円50銭と、朝方の113円10銭台から円が強含んだ。JPモルガンの重見氏は、「日銀が金融政策の引き締めに動くのは良いタイミング。景気が良く、天気が晴れているうちに屋根を直すのが普通で、多少の円高圧力を受けても世界景気が良いのでクッションになる」とした半面、「世界で一斉に金融引き締めに動きだすと、この流動性相場が終わるリスクがある」との見方も示している。

  このほか、SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は「先週の上昇スピードが速かったため、利益確定売りが出やすい」と話した。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは、5日時点で122%と過熱圏を示す120%を2週ぶりに超えていた。

  東証1部33業種は不動産、電機、証券・商品先物取引、ガラス・土石製品、機械、電気・ガス、繊維、化学など24業種が上昇。下落は鉱業、石油・石炭製品、パルプ・紙、倉庫・運輸、サービスなど9業種。不動産は、17年の海外投資家による日本の不動産取得額は前年比3倍の1兆1000億円に増え、3年ぶりに最高を更新したと日本経済新聞が7日に報じる材料があった。

  売買代金上位では、共通ポイント事業を実店舗に広げるとの報道を受けたLINE、野村証券が新規に投資判断を「買い」とした三井造船が高い。半面、楽天や住友金属鉱山が下げ、材料銘柄では昨年9ー11月期(第3四半期)の増益率が鈍ったスギホールディングスも安い。

  • 東証1部の売買高は16億6341万株、売買代金は3兆1113億円、代金は大発会から3営業日連続で3兆円超え
  • 値上がり銘柄数は1185、値下がりは795
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