【債券週間展望】利回り曲線スティープ化へ、超長期債需給の悪化警戒

  • 超長期ゾーンの需給は下り坂になる見通し-パインブリッジ
  • 10年入札、事前調整で上値重くなり入札後に戻る程度-三井住友AM

1月第2週(9日-12日)の債券市場では利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力がかかりやすいと予想されている。12日の40年債入札を皮切りに3週間連続で超長期債の供給が続くことから、同ゾーンの需給環境の悪化が警戒されるとの指摘が聞かれている。

  長期金利の指標となる10年物国債利回りは0.045%で2017年の取引を終了したが、18年大発会は0.055%に上昇して開始した。日経平均株価の大幅上昇などを受けて売り圧力が掛かった。5日は一時0.05%に戻したものの、再び0.055%に上昇した。超長期ゾーンでは、新発20年債利回りが0.575%、新発30年債利回りは0.815%と、ともに小幅上昇して週内の取引を終えた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「10年債入札は波乱が見込まれないものの、40年債入札は根源的な買い手が少ないため難しい。40年債が足を引っ張って超長期ゾーンは重くなりやすい」と指摘。「翌週には引き続き30年債入札も控えて超長期債の需給は下り坂になる見通しでその準備が必要になってくる」と言う。

  財務省は10日に10年利付国債、12日には40年利付国債の入札を実施する。発行予定額は10年債が2兆3000億円程度、40年債が5000億円程度となる。今月の超長期ゾーンの入札は、18日に30年債、25日には20年債と来週から3週間連続で行われる。

  一方、日本銀行が公表した1月の国債買い入れオペの運営方針によると、9日は10年超、11日には1年超5年以下と5年超10年以下を対象にしたオペが予定されている。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

市場関係者の見方

*T
◎三井住友アセットマネジメントの深代潤執行役員

  • 景気の良さを反映している株式市場とは異なり、金利は物価の大幅な上昇が期待できない中で動きにくい状況が続きそう
  • ことし初の10年債入札、株価の上昇とこの金利水準を踏まえると業者が淡々と仕入れて終わりではないか。事前の調整で少し上値が重くなり入札後に戻る程度とみる
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.07%

  
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 40年入札は買い戻し需要もあるだろうが、10年入札は重さが目立つ展開になるのではないか
  • 日銀買い入れの安心感から大幅な利回り上昇はないが、40年を買いつつ10年は売るような動きがあっても不思議ではない
  • 長期金利の予想レンジは0.04%~0.09%

  
◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

  • 従来は景気が良くてもインフレは落ち着いているというのが基本的な構図だったが、徐々に好景気の結果、商品価格の上昇や労働市場のタイト化による賃金上昇も見えてくる可能性
  • ことしはよりインフレ圧力が掛かる状況になりつつあり、年初の季節的な需給環境に加えて金利上昇要因になりやすい
  • 長期金利の予想レンジは0.05%~0.08%  

*T

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