【日本株週間展望】堅調、良好な世界経済と業績期待-南北会談に注目

  • 国内では7&iHDやFリテイリなど小売り大手が四半期決算を発表
  • 17年度経常利益は17%増、18年度9.5%増-三井住友AM調査

1月2週(9-12日)の日本株はバブル経済崩壊後の高値圏で堅調に推移する見込み。米国をはじめ世界的に発表される経済指標は景気の強さを示しており、業績期待が高まる。ただ、北朝鮮と韓国の南北会談や中東情勢などで地政学的リスクが高まる可能性があり、その場合は一時的に調整することもありそうだ。

  国内では小売り大手の四半期決算の発表が相次ぐ。ローソンとイオンが10日、セブン&アイ・ホールディングスとファーストリテイリングが11日に予定。昨年12月に発表した「百貨店と同様にそれほど悪くないとみられ、相場の支えになる」と三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストはみる。ブルームバーグのデータによると、Fリテイリの第1四半期(17年9-11月)営業利益は、冬物商品が好調だったことから前年同期比11%増の987億円が見込まれている。三井住友アセットが行った企業調査では、17年度経常利益予想は17%増、18年度は9.5%増と、業績拡大が続く見通し。このほか、12日には12月の景気ウオッチャー、11月の貿易収支が発表される。

  米国では11日に昨年12月の生産者物価指数(PPI)、12日に消費者物価指数(CPI)が発表される。PPIは市場予想が0.2%上昇と、11月の0.4%上昇からやや減速するものの、堅調な数字が続く見通しだ。このほかアトランタやボストン、シカゴなどの連銀総裁の講演が続く。中国では10日にPPIとCPIが発表される予定だ。

東証プレート

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  第1週の日経平均株価は前週末比949円59銭(4.2%)高の2万3714円53銭と急反発。上昇率は16年7月2週以来の大きさとなった。大手証券会社によることしの日経平均株価予想は、野村証券が2万7000円(年内高値)、SMBC日興証券が2万5000円(同)、大和証券が2万7000円(年末)。大和証では企業業績が引き続き好調なことや、米国株に比べた割安感が相場を押し上げるとみる。

≪市場関係者の見方≫
三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト
  「米国は減税期待のほか、今後は予算にインフラ投資がどれだけ盛り込まれるかに注目。金額が大きければ米国株のもう一段の上昇が見込め、日本株もその流れを引き継ぐ。国内の小売り決算はそれほど悪くない数字が出て相場の支えになる。投資家の関心は第3四半期決算に向かい、来期以降の業績にも注目が集まり始める。ただ、地政学的リスクに対する一定の警戒感は残っており、突発的なニュースの場合は調整的な売りも想定しておく必要がある」

大和総研経済調査部の小林俊介エコノミスト
  「世界の景況感が改善しており、カネ余りの継続からも内外株式市場は上昇基調を維持。米国では予算教書の季節になり、財政赤字を伴わない米国版インフラ投資銀行の創設の話が出てくるとアップサイドに効く。インフラ投資は直接的な支出のため、減税より景気押し上げ効果は大きい。9日の北朝鮮と韓国の南北会談には注意。北朝鮮のオリンピック参加など融和路線がまとまれば良いが、すでに織り込み済みの部分があり、ここで妥結しないとダウンサイドに向く」

セゾン投信の瀬下哲雄運用部長
  「米税制改革法の成立で景気拡大が続く一方、北朝鮮リスクもあり荒っぽい動きを想定する。半導体株は唯一の希望の星だが、過熱感があるため力強いけん引役になるとは考えづらい。割安感がある銀行株は国内金利上昇が描きづらく手を出せない。少しでも有望な投資先を探る展開が続く。日経平均の予想レンジは2万2500-2万4000円」

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