内幕本の登場、トランプ政権の野望に水差す-バノン氏との不和も露呈

  • 新著「炎と怒り」は5日に前倒しで発売とマイケル・ウォルフ氏
  • 大統領の弁護士は同書の販売停止を求めて出版社に書簡

昨年末に成立した税制改革法が他の優先課題の推進に追い風となると、期待を胸に2018年を迎えたトランプ米大統領だが、政権の内幕を描いた書籍の内容が報じられ、大統領と元首席戦略官スティーブ・バノン氏との不和も表面化したことで、そうした勢いは一気に失われてしまった。

  コラムニストのマイケル・ウォルフ氏は新著「炎と怒り」でバノン氏らの情報を基にトランプ政権の機能不全や裏切り、混乱を描いている。出版社のヘンリー・ホルトによれば、大統領の弁護士は同社とウォルフ氏に同書の販売停止を求める書簡を送った。だがウォルフ氏は、同書の発売が5日に前倒しされるとツイートした。

  現在7期目で今年の中間選挙への不出馬を表明している共和党のチャーリー・デント下院議員は同書に関し、大統領任期のまだ早い段階で政権内のごたごたが本にされて「バノン氏がナイフを振りかざしたことは驚きだ」とし、「大統領を取り巻く人々は彼に特別な忠誠を感じておらず、大統領も彼らに特に誠意をもって臨んでいない」と語った。

  ホワイトハウスは福祉制度の見直しや大掛かりなインフラ整備イニシアチブ、トランプ氏が公約の目玉に掲げてきたメキシコ国境の壁建設など、政権の政策課題の進展を図りたい考えだったが、突然の展開によってそれも危ぶまれる事態となっている。再開したばかりの予算協議で民主党指導部に対する大統領の立場も弱められた形だ。

原題:Trump’s Momentum Vanishes After Wolff Book Leads to Bannon Split(抜粋)

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