今年はドル安の市場コンセンサス、それ自体がリスクになる可能性

  • 米追加利上げと減税効果を考えれば、ドル安見通しに疑問符
  • 2017年初めのコンセンサスはドル高-結果は9%近い値下がり

Treasury Secretary Mnuchin Views Production Of Currency Bearing His Signature

将来的なリスクに目を凝らす投資家は、今年はドル安になるとの市場コンセンサスを疑いたくなるかもしれない。2017年初めに市場はドルに強気だったが、結局9%近く下げて同年が終わったのだから、なおさらだろう。

  現在、多くのアナリストは米国で追加利上げが見込まれ、1兆5000億ドル(約169兆円)相当の減税による効果があってもドルは下落するとみている。だが、この年初の市場コンセンサスはまたしても外れるのではないかとみる向きもある。彼らはドルが反発し、それによってこれまで値上がりしてきた商品や新興市場資産が逆方向に動くと予想する。

  ドルが今年安くなるとの市場見通しは、世界的に成長が上向き、米国以外の国・地域の中央銀行も刺激策縮小や利上げに動くためドル以外の通貨の魅力が増すとの見方に根差す。ブルームバーグ調査中央値でユーロは、現在の1ユーロ=1.2070ドルから19年には1.25ドルに上昇すると見込まれる。だが、この見方は多くのリスクをはらむ。まず、米経済が力強さを増せば、米追加利上げのペース加速があり得る。

  このため、BNPパリバで北米通貨戦略責任者を務めるダニエル・カッツァイブ氏は年間ではドル安を見込んでも、1-6月にドルが対ユーロで1.15ドルを抜けて上昇し、対円では115円に値上がりするとみる。ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのマーク・チャンドラー氏も金利差拡大が特に対ユーロでドルを押し上げる方向に働くと考えている。同氏はまた、ドル上昇に伴ってドル建て資産が割高になるため、昨年半ば以降の原油や銅の相場上昇が抑えられる可能性も指摘した。

 

原題:Dollar’s Rout Poses Risk of 2018 Rally That Blindsides Markets(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE