日本株は続伸、米雇用指標堅調で景気楽観-金融や輸出、素材関連高い

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  • 米ADP雇用統計は市場予想の上限上回る、欧PMI改定値も上昇
  • 午後に一段高、為替は昨年12月28日以来の1ドル=113円台に乗せる

5日の東京株式市場は続伸した。堅調な米雇用指標などにより世界的な景気拡大が続くとの安心感が広がった。電機や自動車といった輸出関連や銀行など金融が上げをけん引、ゴールドマン・サックス証券が高炉に対する強気を再強調した鉄鋼、商品市況高から非鉄金属も上げが目立った。

  TOPIXの終値は前日比16.52ポイント(0.9%)高の1880.34、日経平均株価は同208円20銭(0.9%)高の2万3714円53銭。TOPIXは1991年11月、日経平均は92年1月以来、26年ぶりの高値。

  三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは、米民間雇用指標が市場予想の上限をも上回る強い数値だったことから、「世界経済への安心感、確信度が増した」と述べた。前日に日経平均が2万3000円を一気に突破したことで、「たまっていたコールオプションの売り玉が全てひっくり返され、踏み上げ相場になっている」と言う。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが4日に発表した給与名簿に基づく集計調査によると、12月の米民間雇用者数は25万人増加した。市場予想の上限を上回り、過去9カ月間で最大の伸びとなった。またIHSマークイットが発表した12月のユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)改定値は58.1と、速報値の58から上昇した。

  4日の米国株はS&P500種株価指数が前日比0.4%高の2723.99と連日で過去最高値を更新。ニューヨーク原油先物は在庫減を背景に約3年ぶりに1バレル=62ドルを上回り、ロンドン金属取引所(LME)では銅やニッケルなどベースメタルが上昇した。

  前日に昨年来最大の上昇率を記録したTOPIXと日経平均は、堅調な米経済指標や米株高、商品市況高受けてきょうも上昇スタート。午後は為替相場が徐々にドル高・円安に振れるとともに上げ幅を拡大した。丸三証券の服部誠執行役員は、「アジアのヘッジファンドなどは昨年の円安が進まない中での株高に慣れておらず、まだ日本株を買えていない海外投資家は相当いる」と指摘。前日の急騰による反動が警戒される中での上げは海外勢の買いが要因との見方を示した。

  日経平均は昨年11月9日高値からの調整局面で上値が一定で下値を切り上げるアセンディングトライアングル(上昇三角形)を形成していたが、上値抵抗線となっていた2万3000円を前日に突破した。三菱U国際投信の石金氏は、アセンディングトライアングルは9割方上に抜けるという過去の傾向通りになったとし、今後は「簡単には下がらない」とみている。

  東証1部33業種の上昇率1位は鉄鋼、市況高を受けた非鉄金属や海運も上位で、証券・商品先物取引、銀行、電機、輸送用機器も高い。石油・石炭製品、鉱業、小売は下落。売買代金上位では、アナリストが格上げした太陽誘電やカシオ計算機が上昇。半面、12月売上高の伸びが鈍化したJ.フロントリテイリングなど百貨店株が軒並み安く、アナリスト格下げの楽天も下落。

  • 東証1部の売買高は16億8144万株、売買代金は3兆141億円
  • 値上がり銘柄数は1302、値下がりは655
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