住商:米タイヤ事業てこ入れ、ミシュランと合弁-利益100億円超目標

  • 米国での卸売り事業を統合、規模拡大などで5年内に純利益改善狙う
  • 減損リスク懸念されたが今回の提携はポジティブと評価-市場

住友商事は4日、米国でのタイヤ販売事業を欧州最大のタイヤメーカー、仏ミシュランの卸売り事業と統合すると発表した。業績が低迷していた同事業のてこ入れを図る。統合によって規模を拡大しミシュランの経営ノウハウを取り入れることで、新会社として5年以内に100億円超の純利益を目指す。

  北米で小売り・卸売り事業を手掛ける住友商事の100%子会社TBCと、ミシュランの北米での卸売り事業を手掛ける子会社タイヤ・センター(TCi)が統合する。統合後のTBCの株式100%を保有する持ち株会社を新設し、住友商とミシュランの折半出資とする。ミシュランは株式取得費用として約6億3000万ドル(約710億円)を住友商側に支払う。3月末までの契約完了を目指す。住友商は、同社の業績予想に与える影響は軽微としている。

  統合により新会社が取り扱う乗用車などのタイヤ本数は年間約3000万本から4000万本に増加する。米国での交換用タイヤ市場のシェアは10%から約13%へと拡大し、2位となる。ミシュランの得意とする高価格タイヤに、住友商が主に取り扱う中低価格帯が加わり品ぞろえも豊富となる。ミシュランの持つオンライン販売や小売り事業のノウハウなども取り入れる。

  住友商の山本光洋タイヤ部長は「TBCの業績貢献が想定したほどではなく、新たな成長資金への手当てが難しかった。外部の力を借りて保有している資産をもう一段活用する」と述べた。

  住友商は2005年にTBCを約1200億円で買収。約50億円の利益を計上した時期もあったが、小売り事業で苦戦し、14年3月期以降は赤字が続いていた。17年3月期に2億円の黒字に転換したが、18年3月期も8億円の利益にとどまる見通し。 

  野村証券の成田康浩シニアアナリストは4日付の投資家向けリポートで、近年業績が低迷している上、のれんと無形資産の規模が大きいことから株式市場ではTBCの減損リスクを懸念する声が多かったと指摘。その上で「今回の資本再編で事業価値の高さが確認できた点やリスク量が低下することはポジティブな印象」との見方を示した。

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