米FOMC議事録:疑念や意見の相違浮き彫り-今年の利上げ回数巡り

  • 低インフレ懸念の一方、減税が成長を一段と押し上げとの見方も
  • 1-3月中の利上げについて明示的なシグナルなし

米連邦準備制度理事会(FRB)は2月初めに任期満了で退任するイエレン議長の後任として、パウエル理事が上院本会議で承認されるのを待っているところだが、今年中に何回利上げするかを巡って金融当局者の間には疑念や意見の相違がある。

  3日に公表された昨年12月12、13両日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、パウエル氏が率いることになる同委参加者は、昨年と同様の緩やかなペースでの引き締めが妥当だと引き続き考えていることが示された。ただ、低インフレに懸念を抱く当局者と、減税実施でやがて一段の追い風を受けることになる力強い成長を指摘する当局者との間の見解の違いも浮き彫りとなった。

  フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.25ポイント引き上げることを決めた12月のFOMC会合では、「目標レンジ引き上げで漸進的なアプローチの継続」に大半の参加者が支持を表明した。

  しかし、今回の議事録には1-3月(第1四半期)中の利上げについて、明示的なシグナルはなかった。当局目標の2%を下回っているインフレ率の動向次第で、利上げペースを速めたり遅くしたりする理由が多く語られたが、参加者が最新の四半期予測で示した2018年の利上げ回数見通しは3回と、9月の前回と同じ数字に据え置かれた。

  今年第1四半期には1月30、31両日と3月20、21両日の2回のFOMCが開かれ、FF金利先物取引を見ると、投資家が3月会合までに織り込む利上げ確率は70%強となっている。

  TDセキュリティーズUSAの米国担当チーフマクロストラテジスト、マイケル・ハンソン氏(ニューヨーク在勤)は当局者について、「彼らはお手上げだと諦めて、『静観するしかない』と言った」とし、利上げに向けて「3月までに強力な論拠となるような証拠が十分得られるかは分からない」と語った。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の米国担当チーフエコノミスト、カール・リカドンナ氏は「インフレ率は中期的に目標に回帰するとのセンチメントが優勢で、過度に逼迫(ひっぱく)した労働市場が封じ込め困難なオーバーシュートにつながりかねないとの懸念はごく限定的と見受けられる。パウエル氏率いるFOMCがこれまでよりもタカ派的な路線を取るとの一部FRBウオッチャーの見方は行き過ぎと考えられる」との分析を示した。

原題:Powell Inherits Fed Rate-Hike Debate as Inflation Doubts Linger(抜粋)

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