北朝鮮ミサイルを発射前に無力化、トランプ政権が準備

  • レーザーや特殊工作、サイバー攻撃などで発射前にミサイル破壊狙う
  • 確実に遂行できる能力、米国にまだない-アナリストら

A newscast shows a North Korean missle launch on a television in Seoul in July.

Photographer: Jung Yeon-Je/AFP via Getty Images

北朝鮮による米国へのミサイル攻撃阻止に向け、トランプ政権の国家安全保障戦略はより先制的なアプローチを呼び掛けている。北朝鮮からミサイルが発射される前に無力化する、というものだ。

  だが、危機的な状況下で米国が予防的な先制攻撃を効果的に実施できるだけの技術や現地情報を持ち合わせているかは定かではない。失敗すればむごたらしい戦争を招き、犠牲者の数をいたずらに増やす結果になりかねない。

  マティス国防長官やティラーソン国務長官らは朝鮮半島の緊張を外交を通じて緩和する時間はまだあるとし、交渉再開への意思を示唆する。ティラーソン氏は今月16日、バンクーバーで各国外相と朝鮮半島情勢を議論する会合を主催する。

  ただ、トランプ政権はこうした外交努力が実を結ばなかった場合の選択肢について、12月に公表した国家安全保障戦略で提示している。「米国土をミサイル攻撃から守るため、北朝鮮とイランに的を絞った」多層的なミサイル防衛のアプローチが必要だとし、「このシステムにはミサイルの脅威を発射前に打ち破る能力も含まれる」と言明した。

  発射前のミサイル破壊は、発射後のミサイル迎撃に比べ攻撃的で多くの困難が伴う。日本を拠点とする最先端のイージス艦を含む米国のシステムは、それを確実に遂行できる能力を持つに至っていないと複数のアナリストや政府関係者が指摘する。

  米メリーランドを拠点とする防衛コンサルティング会社ジオストラテジック・アナリシスのピーター・ヒューシー社長は、トランプ大統領の提案にはレーザーや特殊工作、GPS誘導型兵器による長距離攻撃、サイバー攻撃などを使った先制攻撃や無力化が含まれる可能性があるとみている。

  国防総省のトーマス・クロッソン報道官は、こうした戦略について2月に公表予定の弾道ミサイルに関する報告書に詳細が盛り込まれるだろうと述べた。

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原題:Trump’s Pre-Emptive Tack on North Korea Seen as Work in Progress(抜粋)

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