故サッチャー元英首相、パンダ同乗拒否-81年訪米巡る記録で明らかに

  • 「政治家とパンダの組み合わせは縁起が悪い」と交配助け断る
  • 中国からパンダを贈られた日本など各国指導者の不運を連想か

英国のサッチャー元首相(故人)はレーガン政権下の米国を初めて訪問するに当たり、コンコルド機にパンダを同乗させるのを拒んだ。中国から贈られたパンダは政治家に不幸をもたらすというのが理由だった。ロンドンで29日公開された政府文書で明らかになったもので、時代は1981年にさかのぼる。

  当時レーガン大統領が就任したばかりの米国への訪問準備を進めていた英首相府に、ロンドン動物園を運営するロンドン動物学会のズッカーマン会長から連絡が入った。同動物園の雄のパンダを、米首都ワシントンにあり雌のパンダがいるスミソニアン国立動物園が交配のために一時的に必要としているという内容だった。同会長は「英米関係に最もプラスと首相が考える」タイミングでパンダ貸与を発表したい考えだと、サッチャー氏の側近の1人は書き残していた。だが同氏は「関心を幾分」示したものの、交配助けに乗り気にならなかったという。

  サッチャー氏は書簡の上部に「私はパンダを同乗させません」と走り書きし、「政治家とパンダの組み合わせは縁起が悪い」と続けていた。

  この認識は恐らく、中国が外交の助けとして外国にパンダを贈ると、受け取った国の指導者が不運に見舞われた事例を念頭に置いたものである公算が大きい。1970年代に田中角栄首相のほか、フランスのポンピドー大統領とニクソン米大統領(いずれも当時)が中国からパンダを贈られたが、ポンピドー氏は在任中に病死したほか、ニクソン氏は辞任、田中氏は退陣に追い込まれた。

  そして1990年。10年余り政権を担ったサッチャー氏も求心力を失い、ジョン・メージャー氏に首相の座を譲った。
  
原題:Thatcher Refused to Share Concorde With Panda on Reagan Visit(抜粋)

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