ブラックロックやゴールドマンに聞け-「来るべき年の最高リターン」

  • 主要資産運用各社(債券資産の合計額7兆ドル強)の見解をまとめた
  • 利回り曲線のスティープ化を見込む会社や新興市場を選好する向きも

Goldman Sachs Group Inc. headquarters stand in New York, U.S..

Photographer: Ron Antonelli

投資先の選定が適切でありさえすれば、2017年は債券投資家で良かったと思える年だった。しかし来年は、インフレ軌道の予測から、クレジットスプレッドのタイトな状況が続くかどうかの判断に至るまで、危険な落とし穴になりかねない要因に事欠かない。

  来るべき年に最高のリターンを実現する方法を巡る視点について、主要な資産運用各社(債券資産合計額7兆ドル=約790兆円=強)の見解をブルームバーグがまとめた。世界経済の足元はしっかりしているようだと多くが認識する一方、警戒を促す会社も一部あった。

ブラックロック

  世界最大の資産運用会社である米ブラックロック(債券資産1兆7800億ドル)の18年のグローバル見通しによれば、同社はクレジットの質の引き上げを重視する。誰もが欲しがるような相場の上昇局面では、流動性の低い債券を購入しても安全と思えるかもしれないが、相場が大きく崩れれば、出口が混み合いボラティリティーが跳ね上がることが予想される。

  ジェフ・ローゼンバーグ氏を含むストラテジストらは、「表面的に低いリスクが、かなりのリターンで報われる状況では、戦利品を誰もが持ち帰ることができる。だが、クレジットスプレッドの縮小に伴い、これらの戦略特有のリスクが過度に上昇する」とリポートで分析した。

  同社の18年の投資判断で債券セクションの「オーバーウエート」はなく、米国の地方債とクレジット、新興市場とアジアの債券が「中立」、米国債と欧州のソブリン債および社債は「アンダーウエート」。グローバル最高投資責任者(CIO)を務めるリック・リーダー氏は、米国の2年国債利回りが08年以降で最も高い水準前後に達する中で、米国債のイールドカーブのフロントエンドを選好するとしている。

フィデリティ・インベストメンツ

   米フィデリティ・インベストメンツ(債券資産9750億ドル)のフォード・オニール氏は、来年は米国のインフレがようやく加速する見込みであり、備えとして米国債のインフレ連動債(TIPS)を保有することが賢明だと主張する。オニール氏と所属チームは、調査会社モーニングスターによって16年の「債券ファンドマネジャー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。

  過去2年の利益を保全することが、オニール氏が目指す第1の目標だ。米連邦準備制度の利上げで金利が高くリセットされると想定する同氏は、レバレッジドローンの保有を選好し、新興市場国ではブラジルとメキシコがお気に入りだ。欧州主要国の「ナショナルチャンピオン」の銀行が発行する短・中期債も好ましいとの見方を示す。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント

  ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント(アクティブ債券資産約5000億ドル)のグローバル債券ポートフォリオマネジメント共同責任者マイク・スウェル氏はインタビューで、「当社が最も確信する見解は、ボラティリティーの再導入を巡るものだ」と述べ、インフレが予想外に上振れし、米国債のイールドカーブがスティープ化すると予測。同氏はその見通しから利益を得るため、デュレーションを短期化し、スティープニングを想定したポジションを取る考えだ。

  ゴールドマン・サックス・アセットは、コーポレートクレジットのほか、連邦準備制度がバランスシート正常化プロセスの過程で圧縮するエージェンシーモーゲージ債の保有も通常より減らすよう勧めている。

原題:Bond Titans With Over $7 Trillion Lay Out Top Trades for 2018(抜粋)

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