ドル・円下落、年末年始休暇期間中のリスク回避で約1週間ぶり安値

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  • 北朝鮮リスクや中国景気、中東リスクなど突発材料を意識-NBC
  • 資源国通貨は卑金属相場の堅調地合いを好感して上昇

Japanese 10,000 yen banknotes

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

東京外国為替市場のドル・円相場は約1週間ぶり水準まで下落。年末を控えたドル調達に一巡感が出るなか、日本の年末年始休暇期間中のリスクを意識したドル売りが優勢となった。

  ドル・円相場は午後3時45分現在、前日比0.5%安の1ドル=112円80銭。きょうで受け渡し日が新年入りする中で午前の公示仲値が波乱なく通過すると、113円台前半から徐々に水準を下げた。午後に入ると、年末年始を控えたポジション調整とみられる売り圧力で一時12月19日以来の112円77銭を付けた。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、ドル・円の下落について「年末年始の休暇中にドル売り・円買いのリスクはあるため、ドルロング(買い持ち)の調整的な動きが出ている」と説明。リスクとしては「北朝鮮やトランプ米大統領のツイート、中国の景気リスクやビットコインに関するリスク、中東リスクなど突発的な材料」を挙げた。

  北朝鮮情勢を巡っては、米CNNが北朝鮮が人工衛星かミサイルの発射準備を進めている可能性があると情報筋の話を基に報じている。これに先立ち26日には新たな衛星を打ち上げる可能性などが韓国の中央日報などにより報じられており、年末年始を前に22日の国連安全保障理事会での追加制裁決議の採択を受けた北朝鮮の新たな動きへの警戒が高まっている。

  一方でドル・円の下値リスクに対する見方は限定的だ。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、「全体的なドル売りの中で、ドル・円は112円50銭程度までの下値リスクはあるが、きょう行使を迎えるオプションの影響で動きは限られそう」と述べた。DTCCのデータによると、きょうのNYカット(日本時間29日午前0時)で期限を迎えるオプションが行使価格113円ちょうどで18億ドル相当、113円50銭で35億ドル相当控えている。

  アジア時間でドルは対円のみならず、対主要10通貨で全面安となっている。ANZの吉利氏は「前日の米金利低下を受けたドル売りや月末を控えドル資産上昇に伴うポートフォリオの調整でドル売りになっている」と説明。さらに、「前日がドル調達のピークだったことが確認されたため、全体的にドルの重しになりやすい」と指摘した。

  ユーロは対ドルで一時12月1日以来の水準まで上昇。前日に卑金属相場が上値を切り上げたことを受けた豪ドルやNZドルは、円とともに主要10通貨のうち、対ドル上昇率で上位を占めている。豪ドルは対ドルで一時10月24日以来の水準まで上昇したほか、NZドルも対ドルで一時10月19日以来の高値を付けた。

  ロンドン金属取引所(LME)のアルミニウム相場(3カ月物)は27日に一時2012年3月21日以来の水準まで上昇し、銅相場(3カ月物)も一時2014年1月23日以来の高値を付けた。ANZの吉利氏は「全体的にドル売りとなる中、商品価格の上昇を受けて豪ドルやNZドル、カナダドル、メキシコペソなどは選好されやすい地合いになっている」と述べた。

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