3地銀統合の関西みらいFG、親子上場で将来の地銀連合拡大に道

  • 志を同じくする地銀が合流しやすい形-中間持ち株会社方式
  • 将来の資本提携先は関西の地銀を想定-菅社長インタビュー

りそなホールディングス(HD)と三井住友フィナンシャルグループ(FG)の傘下地銀3行の経営統合で、中間持ち株会社である関西みらいフィナンシャルグループは、りそなHD子会社ながら親子上場することについて、将来、地銀連合を拡大する可能性を広げるものだと説明した。規模の大きいりそなHDではなく関西みらいを交渉相手とすることで、飲み込まれるとの懸念を和らげる狙いがあるとの見方もある。

  関西みらいFGの菅哲哉社長はブルームバーグの取材で、中間持ち株会社方式について、将来の地銀再編をにらみ「志を同じくする方々が合流したいなら組みやすい形だ。将来の拡張性を担保した」と述べた。資本提携先は同じ関西の地銀を想定しているという。菅氏はまた、りそなHDとの地銀連携の違いについて、りそなは資本関係というよりサービスや機能の提供を想定しており、関西みらいは経営方針に賛同してもらえれば資本提携を「排除しない」とした。

  JPモルガン証券の西原里江シニアアナリストは仮に地銀再編が現実化した場合に「りそなHDでは地銀にとって規模が大き過ぎて、再編の中で飲み込まれると敬遠されるリスクがある。その点中間持ち株会社を作り、傘下行を関西に絞るというのは一つのやり方だと思う」と述べた。

  11月に発足したばかりの同社は、まずはりそな系地銀の近畿大阪銀行(本店・大阪市)、その後2018年4月に三井住友系の上場第二地銀2行、関西アーバン銀行(同)、みなと銀行(本店・神戸市)を完全子会社化する予定。

350億円の増益目標

  合併により、関西みらいFGは5年後に350億円の利益拡大を目指す。単純合算ベースでは、業務粗利益1700億円、実質業務純益700億円と地銀トップ級になる。公表資料によると、ともに大阪府を地盤とする近畿大阪銀と関西アーバン銀の重複店舗の整理やりそなHDとのシステム共通化による事務量減により130億円の経費を削減。その過程で生まれる人員を営業に振り向け、りそなHDの信託・不動産機能の活用で顧客ニーズを深掘りするなどして220億円の収益増を目指すとしている。

  菅氏は店舗整理について大阪府内などで「40店程度見えている」とし、本部分も含めた営業などへの配置転換を約400人とした。この人員を使って3行が強みを持つ住宅ローンや投資性商品の販売の一層の強化を図る考えだ。

  350億円の増益目標について、西原アナリストは「経費削減130億円は道筋も具体的で実現可能性は高い」と評価する一方、220億円の収益増に関して「ラップ口座や信託機能などりそなのサービス提供で営業を強化していくのだと思うが、本当に経費削減の2倍近い数字を上げられるのか、まだイメージがつかめない」と指摘。その上で「統合シナジーなど今見えてない部分が収益化できるかが鍵」との見方を示した。

●菅哲哉(かん・てつや)1961年4月3日生まれ。京都府出身。84年に関西学院大商学部を卒業し、旧大和銀行(りそなHD)入行。りそなHDコーポレートガバナンス事務局部長などを経て13年、取締役兼代表執行役。17年11月に関西みらいFG社長に就任。

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