コンテンツにスキップする

日本株は小幅反発、市況高の資源セクター上げる-配当権利落ちは重し

更新日時
  • ニューヨーク原油は2年半ぶり高値、銅先物は約4年ぶり水準に
  • 配当権利落ち分はTOPIXで2.2ポイント、日経平均は33.4円
Employees work on the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX).

Employees work on the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX).

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Employees work on the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX).
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

27日の東京株式相場は反発。原油や銅など国際商品市況の上昇を好感し、商社や石油、鉱業、非鉄金属など資源株が買われた。海運や建設株、決算評価のJ.フロント リテイリングなど小売株も高い。半面、キヤノンなど12月決算企業の配当権利落ちは株価指数の上値を抑えた。

  TOPIXの終値は前日比2.78ポイント(0.2%)高の1829.79、日経平均株価は18円52銭(0.1%)高の2万2911円21銭。

  ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、「米国の税制改革など懸案事項が解決し、静かな相場だ。急激に上がってきたわけでもなく、出尽くし感も出にくい」と指摘。緩やかな景気拡大がしばらく続く確信が高まってきており、「景気拡大サイクルがまだしばらく続くなら、日本株の中でも循環物色が続く可能性がある」との見方も示した。

Tokyo Stock Exchange and Stock Boards As Japan Shares Dip With Banks As Volatility Returns to Markets

東証ロゴ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  26日のニューヨーク原油先物は2.6%高の1バレル=59.97ドルと2015年6月以来、2年半ぶりの高値を付けた。リビアで同国最大の原油積み出しターミナルにつながるパイプラインが爆発したほか、サウジアラビアが原油収入の急増を見込んでいることが材料視された。

  また、ニューヨーク銅先物は14営業日続伸と、約1年ぶりの連続上昇記録となり、14年1月以来の高値。中国当局が環境対策強化のため、銅処理工場の生産停止を指示したことを受けた。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「原油高の背景には世界的に景況感が良いことがある。エルサレムを巡る問題などから来年は地政学リスクが高まると予想され、さらに原油価格は上がりやすくなるだろう」と言う。

  業種別で上昇率上位に並んだのは資源セクターで、商社を含む卸売はTOPIXの押し上げ寄与度でもトップ。商社株の上昇についてニッセイの久保氏は、循環物色の好例と受け止めると同時に、「ビジネス環境が良い中、直近で資源価格も上がっていることは当面の業績にはプラスに働く」と話していた。このほか、リニア新幹線工事の談合問題で最近の株安が顕著だった建設株、小売株も終日堅調。小売では、26日に発表した3ー11月期営業利益が前年同期比29%増だったJフロントが急伸。野村証券では、訪日旅行客と富裕層による旺盛な消費需要、ギンザシックス開業による増益効果が寄与したとし業績予想を上方修正、目標株価を上げた。

  この日は12月決算企業の配当権利落ち日で、受け渡しベースで実質新年相場入り。ブルームバーグ・データによると、権利落ち分はTOPIXで2.2ポイント、日経平均は33円40銭。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒井誠治投資ストラテジストは、「海外投資家や機関投資家は年末をまたぐ受け渡しを嫌う傾向があり、薄商いの中で売り注文が枯れている」とした上で、配当落ちの影響で安く始まった後は、配当再投資によるTOPIX先物買い観測や年末接近による期末株価意識が高まりやすかったとみていた。

  ただ、日経平均の日中値幅はきょうも約82円と3営業日連続で100円を下回り、引き続き膠着感の強い展開だった。いちよしアセットの秋野氏は、中期的な相場の先高観は変わらないが、「年末年始のタイミングで米国株中心に相場が一時的に調整するケースもあり得る。短期的に上昇してきたため、米国のファンドや企業の決算期末、年末年始の休みを控え、投資家は基本的にポジションを取りたくない」と言う。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、鉱業、証券・商品先物取引、非鉄金属、海運、卸売、建設、鉄鋼など26業種が上昇。下落はゴム製品、食料品、医薬品、電機、化学など7業種。ゴムや食品では12月決算のブリヂストン、JTの権利落ちが響いた。売買代金上位では、オフショア作業船契約の解除が評価された川崎重工業、製油所2カ所の統廃合を検討と日本経済新聞で報じられたJXTGホールディングスが高い。これに対しキヤノンや日東電工、カチタスは安い。

  • 東証1部の売買高は9億8124万株、売買代金は1兆7090億円、売買高は11年12月30日以来の低水準
  • 値上がり銘柄数は1472、値下がりは494
    TOPIXと鉱業株、ニューヨーク原油の値動き
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE