IPO迅速化、発表から取引開始まで8割短縮-SECの規制緩和奏功

  • 届出書の非公開提出認める制度、7月に全企業に適用拡大
  • 15年の7カ月から50日に時間短縮、SECはIPOの効率化目指す

Pedestrians pass in front of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S.

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

まばたきをしていたら見逃してしまうだろう。かつて発表から取引開始までに7カ月を要した新規株式公開(IPO)も、今では50日もかからない。

  IPO手続きの迅速化は、最初の登録書を非公開で提出する「コンフィデンシャル・ファイリング」を全ての企業に認めた米証券取引委員会(SEC)の決定のたまもの。このプロセスはもともと、オバマ政権時代の2012年4月に成立した起業促進支援法(JOBS法)の一部として小規模事業者を支援することが目的だったが、7月10日から全ての企業に適用対象が広がった。公開市場の魅力を高め、IPOの効率化を目指す規制当局の試みの一環だ。

  ブルームバーグが集計したデータによると、IPOの発表から取引初日までにかかる日数は15年以降で約8割短縮された。

Quick Draw

Time from announcement to pricing is down 80 percent since the first quarter of 2015

Source: Bloomberg

Note: Statistics through Dec. 15. Excludes funds, real estate investment trusts and special-purpose acquisition vehicles.

  特にテクノロジー業界の企業はここ数年、私募による資金調達を好み、公開市場を敬遠している。

  非公開の登録書提出により、企業は投資家向けプレゼンテーションのプロセスで反復的なアプローチが可能になる。機密情報を競合他社に知られることなく、企業は投資家からのフィードバックを基にプレゼンテーションを調整できる。 

  SECのジェイ・クレイトン委員長は9月に開かれた上院銀行委員会の公聴会で、「公開日よりもかなり前の時点で財務情報や戦略、リスクの全てを知られると、一部の企業はIPOをためらってしまう」と証言。「これは投資家保護を少しも緩めることなく、実際に投資家の機会を増やすという点で非常に賢明な措置だ」と述べた。
          

原題:IPO Timelines Are Cut by 80% After SEC’s Private Filing Decision(抜粋)
       

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