米富裕層が助言求め専門家に殺到-税制改革法はシンプルにあらず

  • 「多くの人々にとってはずっと複雑になった」-パダーCEO
  • 国民生活に多くの影響及ぶ公算-離婚や結婚の判断も左右する可能性

The U.S. Capitol stands in Washington, D.C., U.S., on Friday, Dec. 22, 2017. The Republican-controlled Congress managed the bare minimum task of keeping the government open before the holiday recess, yet made little progress on a medley of divisive fiscal and social issues it will now be forced to confront in January.

Photographer: Aaron P. Bernstein/Bloomberg

米共和党は税制を簡素化したいと言っていたが、トランプ大統領が22日署名し成立した税制改革法は多くの富裕層にとって決してシンプルではない。専門家にアドバイスを求める問い合わせが殺到している。

  ニュー・ビジョンCPAグループ(イリノイ州マウントプロスペクト)のジョディ・パダー最高経営責任者(CEO)は、「多くの人々にとってはずっと複雑になった」と話す。

  公認会計士や弁護士、ファイナンシャルアドバイザー(FA)らによれば、税制変更をどのように活用すべきか顧客からすでに問い合わせが来ている。税務の専門家は特に事業オーナーのために、個人や法人に対する税率の変更や多くの税控除の廃止・制約を含め500ページに及ぶ法律の意味するところを理解しようと急いでいる。

  税制改革法は多くの国民の生活に大きな影響を与えそうだ。誰のために働くかや通勤の仕方、それに結婚や離婚の判断にも影響し得る。相当額を持つ納税者が正しく判断すれば、数千ドルの節税につながるかもしれない。

ビジネスオーナー

  法人格と見なされない自営業などの所有によるパススルー事業体向けの新たな課税控除は、大きな論争と混乱を招いている。中小企業を専門に扱うデービス法律事務所(ミネアポリス)の創業者K・デービス・センスマン氏は「2週間後の適用開始は信じられない」と語る。

遺産相続 

  約1100万ドル(約12億5000万円)を残して亡くなった独身者は、2018年から連邦遺産税の対象から外れる。これまでの550万ドルから対象外となる基準が引き上げられる。

給料

  全米で多くの会社員が、税制改革法の多くの規定が来年1月に適用された後、どれだけ給料から税金が源泉徴収されるのかについてアドバイスを得る必要がある。

通勤

  駐車・通勤定期券の一部コストの控除をこれまで企業に認めてきた条項が廃止となる。

不動産

  新規住宅ローン利子控除を適用するローン総額の上限は75万ドルと、現行の100万ドルから引き下げられる。

結婚と離婚

  共働きのカップルが結婚する場合、納税額が増えることがこれまで多かったが、税制改革法の下では2人合わせて所得が60万ドルより少なければ、結婚に伴う増税を回避できる。ただ高額納税者は税申告時に結婚が高くつくこともあり得ると認識しておく必要がある。また離婚した納税者は離婚後に相手方に支払う生活費を課税所得から控除できなくなる。この変更は18年12月31日より後に離婚した人に適用されることから、離婚時期も重要となる。

原題:Wealthy Americans Flood Advisers to Take Advantage of Tax Law(抜粋)

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