三井住友F:買収検討に向けた環境整う、バーゼル3決着-国部社長

  • アジア商業銀行、貨車・航空機リースなどが対象候補
  • 海外収益比率は中期的に40%超へ、連結業務純益ベース

Signage for Sumitomo Mitsui Banking Corp. is displayed outside one of the company's branches in Tokyo, Japan.

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

海外展開する銀行を対象とした国際資本規制「バーゼル3」の最終的な枠組みが決まったことで、三井住友フィナンシャルグループは、国際事業部門での買収など成長に向けた戦略の検討に乗り出す。2019年度までの中期経営計画では、国際事業部門で次の10年の成長領域となるビジネス基盤拡充を目指すとしている。

  国部毅社長は8日のインタビューで、自己資本比率の強化などを求めたバーゼル3の最終決着により「規制が決まらないという不確実性が撤廃された」と述べた上で、「将来の予想がしやすくなるため、買収を検討しやすくなった」との見方を示した。アジアの商業銀行、貨車リースや航空機リースなどのアセット、また同社のフォーカス分野であるアセットマネジメントが買収候補としている。

  日銀のマイナス金利政策の影響で国内事業が厳しい環境に置かれる中、三井住友Fは航空機や貨車のリース事業など好採算事業を持つ国際部門を伸ばすことで全体の利益押し上げを見込んでいる。バーゼル3の決着はこうした動きを後押ししそうだ。

  三井住友Fは買収に際して、戦略に合致することや、のれん償却後の株主資本利益率(ROE)を8%以上見込めること、リスクを管理できること-の3条件を判断基準としている。国部社長は、「厳しい経営環境が続く中、質の高い金融グループにすることを優先に」検討したいと語った。

海外ファイナンス部門強化

  国部社長は、連結業務純益に占める海外収益比率は「中期的に4割を超えていく」との見方を示した。今年上期実績での同比率は約34%。国際部門の事業構成は、融資などの企業取引が約60%、航空機リースや貨車リースなどアセットファイナンス部門が約20%、プロジェクトやトレードファイナンス部門が約20%となっているが、両ファイナンス部門の強みを生かして、現在の計40%を45%程度に持っていきたいと語った。時期は明示しなかった。

  航空機リース・ファイナンス事業を担うグループ会社SMBCアビエーションキャピタル16年度の当期純利益は2億9800万ドル(約337億円)で、保有機体数では世界4位にランクされている。貨車リース事業では今年6月、米国の貨車リース会社の買収を完了して子会社化。発表文では、米国貨車リース事業は内陸物流インフラの要として底堅い鉄道輸送需要を背景に、今後も安定した成長が見込まれ、高い採算性を期待できるとしている。

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