現金給与総額は来年1%増と予測、21年ぶり高水準-サーベイ

  • 好調な企業業績と深刻化する人手不足を背景に賃上げが若干加速
  • 一般労働者の賃上げには引き続き慎重さが残る見通し

2018年は賃上げのペースが加速し、現金給与総額(ボーナス、残業を含む)が前年比1%程度上昇すると予想されている。実現すれば1997年以来21年ぶりの高水準となり、伸び悩んできた賃金アップが本格化する。

  ブルームバーグのエコノミスト調査で明らかになった。予想は16人のエコノミストの回答の平均値。調査は8-13日に行った。

2018年賃金展望

出所:厚生労働省毎月勤労統計調査

備考:2017年の数字は10月までの平均値、2018年はブルームバーグ調査での平均値

賃金・雇用環境を確認するにはこちらをご覧ください。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の戸内修自シニア・マーケットエコノミストは19日の電話取材で「人手不足感は着実に高まっている」と指摘。賃金は「全体の労働市場の引き締まりに足元の収益の改善が手伝って、少なくとも今年よりは上がると思う」と述べた。

  ただ、企業は一般労働者の賃上げには引き続き慎重になるとみており、全体で1%程度の賃上げでは「はっきりと消費などへの影響があるとは考えにくい」との見方を示した。

  大胆な金融緩和と財政出動で経済活性化を図ってきたアベノミクスにとって、賃金上昇は重要課題の一つだ。来年の春闘を前に安倍晋三首相は3%の賃上げを呼び掛けており、連合は今年の春闘と同じく4%の増加を求める。与党は法人税控除で企業に賃上げを促す方針だ。

賃金統計を読み解くにはこちらの記事を参照ください。

  日本銀行の黒田東彦総裁は21日、金融政策を据え置いた後の記者会見で「賃金上昇圧力は着実に高まっている」と分析。「労使相互において、前向きの取り組みが広がっていくことを期待している」と語った。

  連合経団連厚生労働省は賃上げの結果をまとめ、発表している。連合によれば、18年の春闘では多くの企業が3月14日に賃上げ率を回答する見込み。

 17年の結果公表時期


第1回 最終
連合3月17日7月5日
経団連(大企業)4月25日7月12日
経団連(中小企業)6月16日8月9日
厚生労働省8月4日
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