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【債券週間展望】利回り曲線はスティープ化か、オペ減額警戒感が浮上

  • 超長期オペ2回で好需給も、減額警戒で力不足-パインブリッジ
  • 来月のオペ方針、場合によっては早めに減額の可能性も-岡三証

12月最終週(25日-29日)の債券市場では利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力がかかりやすいと予想されている。日本銀行が高値警戒感の出ている超長期ゾーンの国債買い入れオペを減額するとの観測が背景にある。

  長期金利の指標となる10年物国債利回りは週初の0.04%から、21日には0.065%と11月1日以来の水準まで売られた。米税制改革法案が上下両院を通過したことを受けて、米長期金利が上昇したことが背景。21日には日銀が決定会合で政策を据え置き、黒田東彦総裁が会見で現行の緩和策継続をあらためて示唆、22日は米債高もあって0.05%まで買い戻された。超長期ゾーンでは30年債利回りが0.80%、40年債利回りが0.95%と、ともに約1カ月ぶり水準まで低下する場面があった。

日米長期金利の推移

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「長期と超長期ゾーンのオペが2回予定されて需給的にはいいが、オペ減額への警戒感が残り、上値を追うには力不足だと思われる」と指摘。「黒田総裁が決定会合後の記者会見で緩和継続を強調したが、実際に買い入れ額が減っている状況では額面通り受け止めにくい」とし、「来年には何らかのアクションがあるとの思惑もくすぶっている」と言う。

  日銀が公表した12月の国債買い入れオペの運営方針によると、25日は残存期間5年超10年以下と10年超、27日は1年超5年以下、28日は5年超10年以下と10年超を対象にしたオペが予定されている。また、28日には来年1月の運営方針が公表される。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「来年度の国債発行計画に対して日銀が1-3月にどう動いてくるか。発行減額見合いのオペ減額も予想される」と指摘。「来月のオペ運営方針は場合によっては早めに減額する可能性がある」とし、「年内のオペでも25年超をもう一段減らす可能性もないとは言えない」とみる。

  財務省は26日に2年利付国債の価格競争入札を実施する。発行予定額は前回と同じ2兆2000億円程度となる。

市場関係者の見方

*T
◎三井住友アセットマネジメントの深代潤執行役員

  • 26日発表の消費者物価指数に注目。米税制改革法案の成立や欧州中央銀行(ECB)のタカ派発言を受けて米欧金利が上昇、物価が上がりにくいので正常化を進めても金利上昇は限定的との見方に先行き不透明感
  • 日銀決定会合の「主な意見」では、片岡剛士委員の見解がどのように変わったのかが焦点
  • 長期金利の予想レンジは0.03%~0.07%

  
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • オペが多く需給が締まるものの、すでに見越して買ってきた面もある
  • 米長期金利のもう一段の上昇があり得るとみており、円債も10年金利のレンジが0.0%台後半に移っていきそう
  • 長期金利の予想レンジは0.04%~0.08%

  
◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

  • オペ減額への警戒感が残り、とりわけ発行が減額になったゾーンは要注意
  • 年明け1月に40年債入札が早いタイミングで実施されることも警戒
  • 長期金利の予想レンジは0.04%~0.07%  

*T

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