【日本株週間展望】堅調、18年の景気・業績への期待-売買は閑散か

  • 消費者信頼感指数や雇用指標などで米景気の強さを確認へ
  • 年末接近で市場参加者は減少、中小型株が選好されやすい

ことし最終週となる12月4週(25ー29日)の日本株相場は堅調な展開が予想される。27日から実質新年相場となるため2018年の景気や企業業績が良好に推移するとの期待が継続し、海外景気敏感業種や金融株中心に高くなりそう。ただ、市場参加者は減少し売買は盛り上がりに欠ける。

  米国では27日に12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、28日にシカゴ製造業景気指数や新規失業保険申請件数などが発表される。ブルームバーグが集計したエコノミスト予想では消費者信頼感指数は128(前月129.5)、シカゴ製造業は61.8(同63.9)への低下が見込まれている。ただ、消費者信頼感指数は17年ぶり高水準となった11月の翌月で指数の絶対水準は高く、景気の基調は強いことを確認できそうだ。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  国内外の株式市場は年内最大の買い材料だった米税制改革法案の可決後、やや上値が重くなっている。しかし、世界経済がピークを打つにはまだ2年かかると米資産運用会社のブラックロックが予想するように、来年も景気の回復傾向は持続するとの見方が多く、良好なファンダメンタルズが短期の好材料出尽くし感による利益確定売りを吸収する。安全資産とされる米債券は売られ、10年債利回りは2.5%近辺と9カ月ぶり高水準で推移している。海外景気敏感株の色彩が強い日本株は為替相場の安定期待も加わって買いが続き、株価指数は終値ベースでことしの最高値更新もあり得る。

  もっとも、年末休暇で市場参加者は減少。市場エネルギーの低下で投資資金は相対的にマザーズ市場など中小型株に向かいそう。28日発表の11月の鉱工業生産指数は前月比0.5%上昇(前回0.5%上昇)と2カ月連続のプラスが見込まれている。26日は12月期決算銘柄の配当権利取り最終日、27日には受け渡しベースで来年1月相場入りし、29日はことしの取引最終日である大納会を迎える。第3週の日経平均株価は週間で1.6%高の2万2902円76銭と3週ぶりに上昇した。

≪市場関係者の見方≫
三井住友アセットマネジメントの金本直樹シニアファンドマネジャー
  「強含みだろう。米国経済は住宅や小売など内需がしっかりしてきている上、雇用環境はタイトで物価上昇圧力は高まっている。年末年始の経済指標も今のトレンドに対してネガティブに働く部分は見当たらず、ファンダメンタルズが崩れる要素はない。税制改革で債券発行が増えることからも、米10年債利回りは上がりやすい。緩やかな金利上昇を背景として、年明けから新年度入りする海外投資家を中心に株式に対するさらなる見直しが起こりやすくなる。バリュエーションが低い日本株に目が行きやすくなることは十分考えられ、ことし中に手当てできる投資家は手当てしたいとの心理になる可能性がある」

SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリスト
  「堅調を予想している。相場をけん引してきた米国の税制改革期待は織り込み済みとなるが、世界経済の堅調と企業業績の上振れ期待という好循環は続く。米経済指標はこれまでのような拡大ペースの加速感は薄れてくるが、景気が良好とされる水準は続こう。いったん調整があっても戻りは早い。日本勢が年末モードに入っていく一方、クリスマス休暇を終えて戻ってくる海外勢はクリアな頭で来年を見通し、米国株の割高感を再考するタイミングになる。米S&P500種株価指数の予想PERは2006年以降で最も高く、米国株の調整に日本株も引きずられるかもしれない」

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真CEO
  「年末を控えて薄商い、買い材料となる重要な指標もなく、小動きの展開が続くだろう。米法人減税が決まり暫定予算案もいったん可決されたものの、財源をどうするのかという思惑から債券需給の悪化懸念が出て、金利上昇が続いている。欧米長期金利の上昇傾向から為替がドル高・円安に振れ、輸出関連株中心に買われる可能性もある。ただ、欧米金利上昇で日本の銀行が買われるというのは理屈に合わない。為替リスクを取って外債投資できない日本の銀行にとって重要なのはヘッジコストで、金利上昇局面ではそのコストも上昇する。週前半は税金対策で個人投資家が含み損を抱えた銘柄を売却する動きが続き、安い銘柄がさらに売られることもありそうだ」

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