日本株上昇、米国の統計良好と減税効果期待-市況高の資源、銀行高い

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  • 米減税は日本企業の純利益4000億円押し上げる、大和総研が試算
  • 東証1部時価総額は678兆円と過去最大、医薬品株下落は重し

An electronic ticker stands above the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan.

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

22日の東京株式相場は上昇。米国の良好な経済統計が好感されたほか、米税制改革法案の年内成立で世界景気に好影響が及ぶとの期待が相場を支えた。国際商品市況の続伸を受けた鉱業や非鉄金属、海運、商社株など資源セクターが業種別の上昇率上位を占有。銀行株も買われた。

  TOPIXの終値は前日比6.47ポイント(0.4%)高の1829.08と3日続伸、連日で1991年11月以来の高値を更新した。日経平均株価は36円66銭(0.2%)高の2万2902円76銭と反発。東証1部の時価総額は678兆円と過去最高を更新。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、米国の減税は「日本企業への直接的な恩恵だけでなく、米金利の上昇や為替のドル高・円安などの効果が今後じわじわ効いてくる」と指摘。財政赤字の拡大で米長期金利の上昇圧力が続く一方、設備投資や賃上げから米景気の浮揚が予想され、「健全なドル高も考えられる」と言う。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  上下院を通過した米国の税制改革法案は、メディケアなど連邦政府プログラムへの自動的な歳出削減が発動されなければ、トランプ米大統領は22日に法案に署名する意向だ。当局者が明らかにした。

  民間調査機関コンファレンス・ボードが21日に発表した11月の米景気先行指標総合指数は前月比0.4%上昇。12月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は26.2と市場予想の21から上振れた。

  大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、米減税について「北米で稼いでいる日本企業は多く、大和総研の試算では4000億円の純利益押し上げ効果がある」とし、米景気先行指数の良好な内容についても「景気の堅調さを確認できた」と話した。

  週末の日本株は、商品市況の上昇を受けた資源セクターが上昇した半面、エーザイなど医薬品株の急落が綱引きし、主要株価指数は高安まちまちで開始。見直し買いの動きが強まった銀行株が徐々に堅調さを増すと、その後はTOPIX中心にプラス圏でしっかりの展開となった。前日の米国株高や為替の落ち着きも投資家心理にプラスに作用。きょうのドル・円はおおむね1ドル=113円30銭台と前日の日本株終値時点とほぼ変わらずだった。

  ただし、指数の上げ幅も限定的。野村証券の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジストは、クリスマスや年末など「長期休暇を控え、投資家はリスクを取りたくない」と話し、一気に上昇基調を強める展開にはならなかった。

  東証1部33業種は鉱業や非鉄金属、海運、卸売、ゴム製品、銀行、鉄鋼、不動産など23業種が上昇。鉱業や非鉄は前日の海外原油、銅やニッケル市況の続伸が好感され、海運はコンテナ船統合会社の初年度コスト削減が500億円との日本経済新聞報道が影響した。卸売には、モルガン・スタンレーMUFG証券が大手商社の目標株価を上げる材料があった。

  下落は医薬品や電気・ガス、繊維、空運、金属製品、小売など10業種は下落。医薬品では、アルツハイマー薬の試験で評価項目を満たさなかったエーザイが急落。新薬承認に追加データが必要とされ、米国進出に狂いが生じたと野村証券が懸念を示した参天製薬も売り込まれた。

  売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループやりそなホールディングス、住友金属鉱山、三菱商事、ロームが高く、東京エレクトロンやSUMCO、ディスコ、大成建設、SMBC日興証券が投資判断を下げたスタートトゥデイは安い。

  • 東証1部の売買高は14億8922万株、売買代金は2兆4038億円
  • 値上がり銘柄数は1124、値下がりは844

  

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