米ボーイング、エンブラエルと統合交渉-小型機でエアバスに対抗

更新日時
  • 実現にはブラジル政府の承認が必要、大統領は認めない姿勢と現地紙
  • ボーイングはボンバルディアと提携の欧州エアバスに対抗へ

An employee cleans the surface of an Embraer SA Legacy 650 jet at the China International Aviation & Aerospace Exhibition.

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

米航空機メーカー、ボーイングは、ブラジルの同業エンブラエルとの「統合の可能性」を協議している。両社が明らかにした。実現した場合、ボーイングの商用・軍用機の品ぞろえが拡大する。

  ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が21日報じたところによれば、両社の交渉は買収に重点が置かれており、ボーイングはエンブラエルの時価総額37億ドル(約4200億円)を大幅に上回る価格を提示している。いかなる提携もブラジル政府の承認が必要になると、両社は発表文で説明した。

  実現すればボーイングにとっては、1997年にライバルだった米マクドネル・ダグラスを買収して以来最大の企業買収となり、航空宇宙業界の再編の波がさらに広がることになる。エンブラエルと組むことでボーイングは100人乗りの機体を提供できることになり、欧州エアバスからの新たな脅威に対抗する。エアバスは10月、カナダのボンバルディアが生産する「Cシリーズ」の事業持ち分の過半数を取得することに合意している。

  エンブラエルの米国預託証券(ADR)は21日、一時31%上昇し、日中の上昇率としては過去最高を記録。ボーイングは1%弱下落した。

  ブラジル紙フォリャ・ジ・サンパウロによると、エンブラエル株を保有するブラジル政府は既に買収に反対の姿勢を示している。テメル大統領は21日の会議で国防相と空軍幹部にエンブラエルの経営権が取引されることを認めない考えを示した。今回の交渉に関するWSJ紙の報道は政府にとって寝耳に水だったという。

  ブルームバーグは同国の国防・外務省に取材を試みたが、財務省や大統領府に照会を指示しており、現時点でどこからも返答はない。

原題:Boeing Mulls Embraer Tie-Up to Chase Airbus’s Small-Jet Foray(抜粋)

(交渉の背景や政府の反応に関する現地紙報道を追加します.)
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