TOPIXが小幅続伸、米減税進展と円安推移-資源、輸出株堅調

更新日時
  • 米減税法案は上下院で通過、トランプ大統領の署名で成立へ
  • 日銀の金融政策決定会合は現行政策を維持、銀行株にはマイナス

Employees work on the trading floor at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan.

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

21日の東京株式相場は、TOPIXが小幅続伸。米国の税制改革法案の議会通過による経済刺激期待に加え、為替の円安推移が下支え要因として機能し、午後にプラス転換した。原油や銅など国際商品市況の上昇を受け鉱業や石油、非鉄金属など資源株、輸送用機器や機械など輸出株が高い。

  一方、この日開かれた日本銀行の金融政策決定会合は、現状政策の据え置きを決定。収益環境の好転期待が遠のいたことで、午後に下げを広げた銀行株は業種別下落率でトップ。株価指数の重しとなった。

  TOPIXの終値は前日比1.45ポイント(0.1%)高の1822.61と、前日に続き1991年11月以来の高値を更新。日経平均株価は25円62銭(0.1%)安の2万2866円10銭と小幅に反落。

  岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「米国の税制改革案の議会通過で一休み、上値は重いものの、米長期金利の上昇と為替のドル高・円安傾向で企業業績の上方修正期待も高まっており、悪い相場ではない」と指摘。米減税が今後、「経済活動の活発化や企業収益、個人所得にプラスの影響を及ぼし始めるのは来年春ごろになり、再度相場を引っ張る力になる」との見方を示した。

株価ボード前

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  米下院は20日、法人減税を含む税制改革法案を再可決し、法案はトランプ大統領に送付された。トランプ大統領は「これは米国史上最大の減税だ」と述べ、税制改革によって米国に4兆ドルが戻るだろうと語った。

  また、全米不動産業者協会が20日に発表した11月の中古住宅販売件数は前月比5.6%増の年換算581万戸と、約11年ぶりの高水準となった。在庫は同9.7%減の167万戸と、1999年の統計開始以降で2番目に低い。

  前日の米国株軟調でリスク選好ムードが高まりにくい中、きょうのTOPIX、日経平均は小安く開始。その後日経平均は一時163円(0.7%)安まで売られたが、資源セクターの堅調や為替の円安推移が下支え要因となったほか、日本銀行のイベントリスクを通過した午後にプラス転換した。午後のドル・円は1ドル=113円40銭前後と、朝方の同20銭台からさらに円安方向で推移。前日の日本株終了時点は112円96銭。20日の米10年債利回りは2.5%程度と3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、3月17日以来の高水準に達していた。

  日銀はこの日開いた金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組み維持を決定。設備投資と個人消費の判断については、従来から上方修正した。ただ、銀行株については午後の取引でじり安。岡三アセットの前野氏は、「日銀の黒田総裁が『リバーサル・レート』に言及していた中、決定会合で政策変更がなく、銀行収益やマイナス金利の副作用に対する対応が何もなかったことで失望感が広がった」とみていた。

  東証1部33業種は鉱業、非鉄金属、建設、石油・石炭製品、金属製品、機械、輸送用機器など19業種が上昇。鉱業や石油、非鉄は前日のニューヨーク原油先物が0.9%高の1バレル=58.09ドルと2週ぶりの高値を付けたほか、銅や亜鉛などロンドン金属市況の上昇がプラスに寄与。半面、銀行や陸運、保険、不動産、小売、パルプ・紙、繊維など14業種は下落した。

  売買代金上位では、モルガン・スタンレーMUFG証券が目標株価を上げたデンソー、JPモルガン・アセット・マネジメントなどが保有比率を引き上げたSUMCOが高い。これに対し、三井住友フィナンシャルグループなど大手銀行株のほか、大和証券が投資判断を下げたユニー・ファミリーマートホールディングスは安い。

  • 東証1部の売買高は14億5182万株、売買代金は2兆3215億円
  • 値上がり銘柄数は1224、値下がりは742

     

  

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