ドル・円は小幅高、米税制改革法案の上院可決を好感-一時113円台

更新日時
  • 米税制改革法案は上院可決を受け下院で再採決へ
  • 米10年債利回りが2.5%を超えるとドル・円は一段上昇も-NBC

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅高。米長期金利の上昇を受けてドル買いが優勢となった前日の海外市場の流れを引き継いで始まった後、米税制改革法案の上院での可決を好感して上値を広げる場面も見られた。

  ドル・円は20日午後3時22分現在、前日比0.1%高の112円97銭。商業決済が集中する五・十日の仲値公表に向けたドル需要への期待もあり、午前に113円01銭まで上昇。その後はいったん伸び悩んだものの、午後に入り米上院で税制改革法案が可決されたことが伝わると一時113円07銭まで水準を切り上げた。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、ドル・円について「前日の米金利上昇を受けた日米金利差拡大や米税制改革法案の成立を期待して、基本的には底堅い」と説明。その上で、「上院で米税制改革法案が可決されたことで、ご祝儀的に買われた」と述べた。

  米上院は米東部時間20日未明、恒久的な法人減税と時限的な個人の税優遇措置を盛り込んだ抜本的な税制改革法案を可決した。同法案はこの後、下院に再送付され、同20日午前に再可決する見通しで、その後トランプ大統領が署名する。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行マーケッツ本部の吉利重毅外国為替・コモディティー営業部長は、「いざトランプ米大統領が署名するとなれば米長期金利が一段上がる可能性もあり、ドルにとって支援材料。ドル・円も113円定着を狙う動きになる可能性もある」と指摘。米国債動向がドル・円相場の鍵を握るとした上で、「米長期金利が一段と上昇するか、イールドカーブのフラットニングのトレンドが転換したかの見極めが重要」と語った。

  前日の海外時間には、ドイツの2018年国債発行計画で超長期債の発行増の方針が示されたことや欧州中央銀行(ECB)高官からタカ派発言が相次いだことから、独10年国債利回りが10月30日以来の水準まで上昇。米10年国債利回りもこの流れを受けて一時2.47%と10月27日以来の高水準を付けた。この日のアジア時間は2.45%程度で推移している。

  NBCのルー氏は、「米10年債利回りが2.5%を超えると上昇に弾みがつく可能性があり、ドル・円も113円50銭をめどに上昇するかもしれない」と述べた。ただ、クリスマス休暇を目前に控えていることから、「ドル・円の高値は追いづらいほか、今週行使期限を迎えるオプションの需給が重しになっている」との見方を示した。

  またANZの吉利氏は、「年内は112-114円レンジを抜けるのは困難」とし、本格的な相場の動意は「年明け以降に米インフレ動向を確認、来年の利上げ回数が増えるかどうかが鍵になりそう」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.18ドル台前半での小動きで、同時刻現在はほぼ変わらずの1.1837ドル。ユーロ・円相場は1ユーロ=133円台後半でやや強含みに推移し、同時刻現在は0.1%高の133円73銭となっている。

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