ヘッジファンドは世代交代の年か、ベテラン運用者が相次ぎ業界去る

  • ブルーリッジやイートンパークなどが今年に入ってファンド閉鎖
  • ヘッジファンドの閉鎖件数は3年連続で運用開始を上回る

Pedestrians pass in front of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S..

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

ヘッジファンド離れの動きは最初、年金基金などの機関投資家から始まったが、ここにきて大物ヘッジファンド運用者自身がもう十分だと考えている。

  2014年以降、ヘッジファンドの閉鎖は増えているが今年は様相が異なり、以前よりも名声が高く、運用歴は長く、運用資産規模も大きいファンドが目立つ。16年後半に著名運用者として最初にファンドを閉鎖したのはリチャード・ペリー氏で、その後今年はイートン・パーク・キャピタル・マネジメントのエリック・ミンディッチ氏やブルー・リッジ・キャピタルのジョン・グリフィン氏が続いた。マクロ型運用の先駆者の1人のポール・チューダー・ジョーンズ氏でさえ、後継者のプロモーションに役立つはずだったファンドを閉鎖した。

エリック・ミンディッチ氏

写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

  ケンブリッジ・アソシエーツのヘッジファンド専門家ジョー・マレンダ氏は、「これは世代交代だ」と指摘。 「こうしたベテラン運用者は大部分が業界の初期の創設者たちだ。彼らは今、人生でかなりの資産を蓄積した段階にあり、 大方が第二幕はどうしようかと考えている」と述べた。

  それも不思議ではない。容易にリターンを上げて高い報酬を得られる時代は過ぎ去った。運用者は今、高額手数料を巡って風当たりが強まっている上、市場の静けさの中でリターンは出遅れている。バンガード・グループなど大手資産運用会社が提供するパッシブ運用商品やクオンツ戦略との競争もある。ヘッジファンド・リサーチによると、3兆2000億ドル(約361兆円)の運用資産を持つヘッジファンド業界は今年1-9月期の成長が4.4%にとどまり、3年連続で清算件数が運用開始を上回っている。

  ノバス・パートナーズの顧客分析担当アソシエート、ブレット・トゥレンチョーク氏は「一部のマネジャーが今の環境で運用したがらない理由は多い」と述べ、低ボラティリティーや過当競争などを挙げた。さらに、裕福な暮らしを手に入れたことも要因だ。今年業界を去る運用者は皆、50歳以上で富は蓄えている。数十年も他人の資金を運用してきた彼らが、厳しさを増す運用環境の中で業界から遠ざかるのも無理はない。

原題:Year of the Exit: Veteran Hedge Fund Managers Leave Industry (1)(抜粋)

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